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クラウドの観点から支援

マイクロソフト、参議院議員会館で「震災復興とICT」カンファレンス

2012年03月10日 09時00分更新

文● 大河原克行

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 3月9日、日本マイクロソフトは、国会議員や政府関係者、NPO、教育関係者などを対象としたカンファレンス「震災復興とICT」を東京・永田町の参議院議員会館講堂で開催。約200人が参加した。

参議院議員会館で開催された「震災復興とICT」カンファレンス。満員の状況となった

 同カンファレンスは、「東日本大震災初期対応における連携事例~グッドプラクティスと課題の共有」をテーマに開催したもので、東日本大震災から1年を経過するなかで、大震災発生初期に現場で被災者支援、被災地支援に尽力した経験をグッドプラクティスとして共有するとともに、直面する課題について議論する場となった。

挨拶する日本マイクロソフトの樋口泰行社長

 実行委員長である日本マイクロソフトの樋口泰行社長は以下のように挨拶した。

 「震災から1年という節目において、こうしたカンファレンスを開催できることは意義深い。単なる振り返りに留まらず、平時からの準備につなげていきたい。震災後、ネットワークにつながることが貴重であると実感し、データの紛失が発生するなかでクラウドの意味も理解されてきた。また、表計算ソフトのExcelが、被災地の支援活動で数多く利用されていることも分かり、PCがなくてはならないものになっていることも理解できた。日本マイクロソフトは、米国本社と連携して、クラウドを切り口に、被災地を支援してきた。日本マイクロソフトは、今後も得意とするICTの領域から、社会に貢献していきたい」

基調講演を行ったマイクロソフト インターナショナルのプレジデントであるジャンフィリップ クルトワ氏

 また、基調講演として、北米を除いた全世界を統括する、マイクロソフト インターナショナルのプレジデント、ジャンフィリップ・クルトワ氏が、「海外における“新しい公共”と連携」をテーマに事例を紹介した。

 ハイチにおける震災被害において、ICTが利用された事例のほか、フロリダ州マイアミ市において、クラウドを利用することで、ハリケーンの被害を受けた緊急時に集まる大量の情報を処理するためにクラウドを活用したとした。

 「東日本大震災において設置された放射線モニタリングや、復旧・復興支援制度データベースの構築は、国民のニーズにあわせたものであり、こうした日本での事例が、世界で使われることにも期待している。未来のために、東北地区への支援を含めて、日本のイノベーションに対して協力してきたい」

 そのほか、来賓として、元文部科学大臣の小坂憲次参議院議員が挨拶。

 「今回のイベントでは、災害へ対応するための基礎体力を向上させるという点で、大きな意味がある。そして、ICTの活用が、今後の復興を加速させるためのキーファクターになると考えている。震災直後から、被災者支援において、NPOの方々を含めて横の連携が作られており、これを実際の制度に反映させていくことが必要である。今後は、各党間の連携を作って、今回のイベントをフォローアップしていきたい」などと語った。

来賓として挨拶した小坂憲次参議院議員パネル協議の総合コーディネーターを務めた前文部科学副大臣の鈴木寛参議院議員

 続いて、パネル協議として、「行政・情報」、「現地でのインフラ整備」、「被災者ケア」の観点から、それぞれの関係者が説明。

 内閣官房震災ボランティア連携室と連携した被災地の生活情報を発信する「助けあいジャパン」における取り組み、マイクロソフトの支援による岩手県庁ミラーサイトの構築事例、国や自治体の被災地支援制度をワンストップで簡単に検索できる復旧・復興支援制度データベースの構築、1日4回、約70件のモニタリングデータをホームページに掲載した放射線モニタリング情報の発信、子どもの学びに対して被災者のニーズと世界からの支援を結びつける学び支援ポータル、業界団体である一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)が中心になって展開した、業界連携によるパソコン支援の活動などについて、説明が行われた。

パネル協議として「行政・情報」「現地でのインフラ整備」「被災者ケア」をテーマに報告が行われた

 JEITAが中心となった支援活動では、ICT支援応援隊として、宮城、岩手、福島の3県に対して、PCで1475台、プリンタで313台、ネットワークで107回線を無償で提供したという。

 パネル協議の総合コーディネーターを務めた前文部科学副大臣の鈴木寛参議院議員は以下のように話す。

 「水と情報なくてして復興はできない。情報をいかに集め、いかに編集し、いかに告知、共有していくということの大切さと、難しさを実感した。ネットワークにつながっているかどうかが生死を分けた。大震災を通じて、デジタルデバイドの重みを感じた」

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