T教授の「戦略的衝動買い」 第180回

専用紙じゃなくても文字をデジタル化できるKyber SmartMarker

黄色い“リーガルパッド”でも
問題なく識別可能

　続いて、米国ではよく見かける愛用の黄色い“リーガルパッド”に手書きした文字の一部を認識させてみたが、これも同様に完璧だった。結果をKyberサーバーからEvernoteに転送し、デジタル化された文字をタグとしてEvernote上で検索表示することもできる。いずれも、実際にデジタル化された文字数だけが、最初の5000文字から引き算されて、カメラモード時のスマートフォン画面上に残りの認識可能文字数が表示される。

iPhone4でもやってみた。1つのアカウントでマルチのクライアントが使えるのがうれしい。今回は35文字分認識に使ったので、その分が5000文字から引き算されて次回表示される

3ヵ所のなぞった部分が完璧に文字認識されている。凄い！（スマートフォン上で動作するクライアント・アプリ上の表示）

同じ認識・撮影結果を、Windows版のKyberクライアントで見てみた

今度は、認識にかなりハードルの高そうな黄色いリーガルパッドで、手書き文字を、オレンジ色のマーカーでなぞってみよう

いい加減な文字……を1ヵ所はなぞって……2行に渡る部分は囲んでみた。結果は、やはり完璧な選択と認識となった

おなじく結果をWindows版のKyberクライアントで見てみた。改行まで認識しているようだ。右上にこの結果をEvernoteに転送する「象さんボタン」が見える。スマートフォンでも同じことができる

Kyberサーバーに記録されている結果をEvernoteに転送して結果を見てみた

　Kyberではすでに「Business Cardサービスプラン」と呼ばれる名刺の文字認識・DB化サービスがある。しかし、先方から受け取った名刺の氏名だけを検索可能なインデックスとして使い、あとの属性はイメージとして読めれば十分なユーザーなら、スマートマーカーで名刺の氏名だけをマーキングすることで、安価かつ便利に活用することができる。長い氏名の人でも、仮に姓と名で5文字だとすると、スマートマーカーを1本買えば、約1000枚分の名刺をクラウドでインデックス＋イメージで管理・検索することができる。必要に応じて電話番号、メアドを追加しても良いだろう。久々に「スゴい！」プロダクトの登場だ。

「Business Cardサービスプラン」ではなく、名刺の氏名だけをマーカーでなぞって読み込んでみた

私の氏名部分とオレンジっぽい肌色部分をマーカーのなぞった跡だと誤認識しているので、その部分だけをタップして削除する

最終的に、氏名のみ認識＆デジタル化された名刺データをEvernoteに転送した。これで簡便な名刺DBをEvernote上に構築することができた。必要に応じて、携帯番号、メアドなどもなぞる人もいるだろう

アンドロイド系のスマートフォン＋ごく普通のアナログ・ノート＋スマートマーカー＋ペンというミニマムの携帯文具

アナログ・ノート＋デジタル・ノート＋iPhone＋スマートマーカー＋ペンという選択もある

スマートマーカーのインクが無くなったら、OEM元であるぺんてる社のリフィルだけを買うか、コンビニなどにも提供している同じデザインのオレンジ色を買えばOK。他社のオレンジ色でもいろいろ試してみるとなかなか楽しい。消せるフリクションのマーカーが使えれば最強かも……

筆者の最近の「常時何処でも携帯TOOL」は、(1)Thinking Powerのアナログ・ノート、(2)Android端末のGALAXY Note、(3)ストラップフォン、(4)Kyberスマートマーカー、(5)万年筆、(6)VoiceGATE、(7)世界最小のフリスクサイズ・メモ「Night & Day」。全部持ってもウルトラ軽量です

今回の衝動買い

アイテム：O-RID社「Kyber SmartMarker」
価格：発売記念特別価格980円にてAmazonで購入（メーカー希望小売価格1980円）

T教授

　日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
　T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。