クセのないストレートな映像
シャープ「BD-W1000」
「BD-W1000」の画質はノイズ感の少ない穏やかな傾向で、少々ハイビジョンらしい精細さが不足しているように感じる。色再現がややあっさりとした表現になっていることも、おとなしい印象に感じる理由だろう。
長時間モードでは、5倍、12倍の長さに比例して解像感の劣化が感じられた。ただしノイズは少なく、見づらくなるようなことはない。
逆になかなかの実力と感じたのはDVDソフトの画質。超解像技術などは備えていないのだが、かなり鮮明な映像でハイビジョン映像に近い印象になる。少し明るめな画質傾向のせいか、色をもう少し濃くすると魅力的な映像になるだろう。
精細感が高く自然な映像
東芝「DBR-Z150」
「DBR-Z150」は明るく見通しのいい映像で、精細さも高い。誇張感のない自然な映像で、忠実感のある映像という印象だ。
長時間モードでは、4倍相当ならば劣化感はほとんどなく、12倍相当でも解像感の低下をうまく抑えている。多少動きのある部分で映像が乱れるものの、あきらかなMPEGノイズの発生は少なめだ。
DVD画質も絶対的な精細感は劣るが、忠実感のある映像となる。高精細化技術の「XDE」を効かせると精細度が一気に高まる。多少エッジを立たせすぎてしまった感じもあるが、持ち味である見通しの良さがDVDでも味わえるのは美点だ。
色の再現の豊かさに感心
三菱「DVR-BZ450」
「DVR-BZ450」の長時間モードは、2倍相当と3倍相当、そして5.5倍相当と12倍相当を切り替えて使うようになっており、モードの選択肢が少ない。そのため5.5倍とやや不利な画質モードでの比較になってしまった。そのため解像感の劣化がほかの機種より気になったものの、色の豊かさには感心した。
映像の甘さをうまくフォローし、不足感の少ない映像にしている。色の再現の豊かさではパナソニックに迫るレベルだ。
ハイビジョン映像では、明るく暗部までしっかりと描く再現となった。緑の葉の豊かさなどもかなりのレベルだ。DVDは少々ソフトな映像で、高画質化技術の「ダイヤモンドHD Basic」を使用すると逆にメリハリがつきすぎて不自然になってしまったのが残念。
基本的に明るく細部まではっきりと描く方向だが、色乗りが豊かなためバランスは崩れていない。見やすくハイビジョンらしい高精細さがよく伝わる映像だ。
画質やはりパナソニックが優位
DVDの画質は東芝とシャープが優秀
画質についてトータルでまとめると、やはりパナソニックの実力の高さが印象に残る。精細さと色の豊かさのレベルが高く、映画などを見ても満足できる画質だ。精細感ではどのモデルも不満のないレベルだが、色の豊かさという点では次点が三菱、ソニーとなる。
HD画質では少々奮わなかったが、DVD画質は東芝とシャープがなかなか優秀だった。パナソニックはHD画質の実力が高かっただけに少々残念に感じる。とはいえ、いずれもほとんどの人が不満を感じない実力は備えていると感じた。
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