Armor A30
●URL:http://www.thermaltake.co.jp/product_info.aspx?PARENT_CID=C_00001439&id=C_00001440&name=Armor+A30&ov=n&ovid=
●実売価格:1万4980円前後
キューブ型でもゲームデザインケースを!
Armor A30は、全高が低めのキューブ型ケースだが、このタイプとしては珍しくゲーマー向けをうたっており、ゲーマー向けタワーでよく見られるSF的デザインや光り輝くLEDファンといった要素が搭載されている。そのため、キューブ型としてはひときわ異彩を放つユニークな製品となっている。
キューブ型の常識を破るビッグボディ
本体サイズは291(W)×456(D)×266(H)mmと、キューブ型ケースとしては二回りくらい大きく、必要な設置面積はミドルタワーケースとあまり変わらない印象だ。コンパクトで省スペースという一般的なキューブ型のイメージには当てはまらないが、その巨大さが逆に個性となっていると言えるだろう。その大きさゆえに、マザーボードはMini-ITXだけでなくmicro ATXにも対応している。
フロントパネルは全面メッシュで、サイドパネルや天板にも多くの通気口が開けられている。このあたりは冷却性能を重視するゲームケースらしい仕様だ。
搭載するファンはフロントに吸気用の90mm角1200rpmファン、リアに排気用の60mm角1500rpmファンが2基、そしてトップに排気用の230mm角800rpmファンと、いずれも動作音が20db未満の静音ファンが搭載される。
通気口が多いため内部の音が漏れやすいものの、ビデオカードやCPUクーラーを選べばノイズを抑えた仕様にも対応可能と言えるだろう。
多くの工夫で使いやすいアクセス性能を実現
ケースの内部はかなり特殊な構造になっている。特徴的な点として、サイドパネルが開かず、かわりにトップパネルを外してベイなどにアクセスすることが挙げられる。また、マザーボードは引き出し式のトレイ上に設置するため、メンテナンスが楽な構造になっている。
ドライブベイは5インチベイ×2、3.5インチシャドウベイ×1、2.5インチシャドウベイ×2をセットできるユニットと、3.5インチシャドウベイ×2のユニットの2つに分かれる。このうち前者はトップパネルを外せばすぐにアクセス可能だ。
ゲーム向けケースだけありビデオカードは長さ約330mmまでをサポートするが、これはPCI Express x16スロットが拡張スロットの中で最もCPU寄りに配置されていることが条件。2番目の位置だと5インチベイユニットと干渉するため、対応カード長は5~7cm程度短くなると見積もっておくとよい。
内部が広いとは言えないものの、使い勝手に考慮されたアクセス性のよい構造である。
キューブ型ケースを求めるユーザーは、省スペースやリビングPCを主目的とした2台目や3台目のPCとして組む場合が多いが、このケースであれば1台目のメインマシンとしても使える拡張性と冷却性を備え持つ。そのぶんキューブ型らしからぬ大型ボディだが、タワー型ケースと比較すれば十分小さい。コンパクトなゲームケース系デザインという、既存製品のすき間をうまく突いたモデルと言えるだろう。
読者プレゼント
今回検証で使用したPCケース3台を、抽選で各1名様にプレゼントいたします(応募締め切り:2011年7月31日)。
なお、製品は編集部で検証および撮影で使用したものになります。新品ではありませんので、破損、傷などによる苦情、返品、交換は編集部、メーカーともに受け付けられませんのでご了承ください。
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