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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」第56回

ライブ年間25回、使う楽器は「ニンテンドーDS」?!

2011年05月07日 12時00分更新

文● 四本淑三

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 あれは何だ? 鳥だ! 飛行機だ! いや、ヅラをかぶって少し腹が出ているから、それは失礼ながらサイモンガーさんだ!

ライブでのサイモンガーさん

 ニンテンドーDSを片手に歌って踊る、おそらく世界で唯一のモバイルファンク芸人、それがサイモンガー氏である。卓上にモバイル楽器を並べ、スタンドアップコメディーのように、ファンキーな曲に乗せて「母親のパンチラは死んでも見たくない」など、何だソレなフレーズを繰り出す。

 もともとサイモンガー&ファンクというバンドで活動していたが、諸事情あってバンドは休止中。そこでモバイル楽器を使い、サイモンガー・モバイルへ転身した。

 3.11以降の電力事情にも耐える軽装備でありながら、打ち込みガジェットが音源とは思えないアガるパフォーマンスを披露する。

 絶妙な間合いのMC。計算されたアクション。歌詞では何だソレと思わせておきながら、ファンクミュージックの数々のクリシェを含む、洗練された音選びのセンス。どう考えても一発芸じゃない。一体何者なんだ。

 というわけで訊いてきました、サイモンガーさんに。

ライブで使うのは、AC外部電源レスで演奏可能な「電池楽器」ばかりのエクイップメント。左下からニンテンドー3DS、DSi(KORG DS-10 / KORG M01)、iPod touch(NanoStudio)、KORG KAOSSILATOR、iPad(NanoStudio)、そしてミキサーのEDIROL M-10MX。iPod touchのサンプリング音源には、iPad用のiVOCALOID-VY1で作ったコーラスも入っている。

ソロだとすぐに呼んでもらえるようになった

―― ファンクと言えばアフロのイメージなんですが、なぜサイモンガーさんのヅラはオカッパなんですか?

サイモンガー 僕もサイモンガー&ファンクの頃はアフロをかぶっていたんですよ。当時はまだそういうバンドも少なかったので。でも1997~1998年くらいから周りに増えてきて、ちょっと飽和してるなと。

サイモンガー&ファンク : 1995年結成。文字どおりサイモンガーさんとファンクさんのバンド。ボーカル2人にコーラス、そしてホーンセクションを擁する11人の大所帯。

取材時もカツラはかぶっていた

―― えーと、何て言いましたっけ。あの、ミラーボール星から来た「ミョーン」っていう人。

サイモンガー ダンス☆マンですか?

ダンス☆マン : 1998年にCDデビュー。モーニング娘。「LOVEマシーン」の編曲者として有名。出身地はミラーボール星。

―― あ、そうそう。あの時代の話ですよね。

サイモンガー そういう分かりやすい記号をかぶることで逆にファンクっぽさが薄れるというか。サイモンガー&ファンクは1999年に一度解散するんですが、2006年にコーラスの女の子の結婚式で復活したんです。その時、このヅラに。

―― バンドはいま休んでいるんですか?

サイモンガー はい。2009年から休んでいます。大所帯になると、メンバーのスケジュール取りも大変で、スタジオを取っても人が来なかったり。

―― バンドは面倒くさいですよねえ。

サイモンガー それとバンドって苦しい時期があっても、最終的にライブをやると報われるというサイクルがあるんですけど、それが回らなくなってきた。ライブを繰り返しても、お客さんが定着しないというか、だんだん赤を出すようになっていったんですね。

―― ああ、切実な話だ。

サイモンガー それで「KORG DS-10」に飛びつき、すぐに小さな会場に誘われて、一人でやってみたんです。それがサイモンガーモバイルの始まり。そしたら、やってる内にこっちの方が楽しくなって。

―― ではバンドが大変だったので、モバイル化したという図式的な理解でいいんでしょうか?

サイモンガー そう思っていただいて構いません。バンドの時はライブの話をもらっても、「その日は出られない」というメンバーがいたりして、機会損失になるんですね。でも一人だと自分の体さえ空いていればできる。去年はあの調子で年間25回やらせていただきました。

(次ページに続く)

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