WHS2011 RC版の新機能は?
今回はWHS2011のRC版をテストしてみた(RTM版は執筆後に公開されたため間に合わなかった)。なおWHS2011 RC版は、英語版のみの提供となっている。また、すでにWindows Server 2008 R2 SP1が適用された状態で提供されている。そのため、インストール後に長々とWindows Updateを行なう必要はない。
Drive Extender機能が削除されたため、PCに接続されているHDDはCドライブ、Dドライブといったドライブレター付きで管理されている。
WHS2011のダッシュボードには「Server Folder and Hard Drive」メニューがあり、フォルダーを移動するタスクメニューが用意されている。このタスクメニューを使えば、ウィザード形式でフォルダー/ファイルを移動できる。あるドライブの空き容量が少なくなったら、このコマンドを使って別のドライブにフォルダーを移動すればいい。
「エクスプローラーを使えば、簡単にフォルダー/ファイルを移動できるのでは?」と思う人も多いだろう。しかしWHS2011をインストールしたPCは、ディスプレーやキーボード、マウスを接続しない「ヘッドレスモード」で使用することになるため、管理自体もリモートクライアント側からダッシュボード上で行なうことになる。そこでダッシュボードからファイル操作をするために、フォルダー/ファイルを操作できるメニューが必要になったのだ。
バックアップが大きく改善
リモートからサーバーシステムのバックアップも可能に
大きな変更点はサーバーのバックアップ機能が追加されたことだ。新しいバックアップ機能では、バックアップするフォルダーを指定してバックアップの頻度、例えば「30分おき」とか「1時間おき」などを指定するだけでいい。
以前のWHSでもフォルダーの複製はできたが、バックアップは「1時間に1回」と決まっていた。それがWHS2011では、ユーザーの指定によって自由に変更できるようになった。30分ごとにこまめにバックアップしたり、1日2回決まった時間に行なうといった設定も可能だ。
もうひとつ大きな改良点として、システムドライブ自体もバックアップできるようになったことが挙げられる。これにより、システムドライブにトラブルが起こってWHS2011が起動しなくなっても、ブートDVDを使ってバックアップからシステムをリストアすれば、新しいHDDにバックアップした環境を復元できる。インストールしたアプリケーションやデータも含めて、元に戻すことが可能だ。
一方、バックアップ関連以外のストリーミングメディア機能やクライアントPCのバックアップ機能などは、以前のβ版とほとんど違いはない。これらについては連載34回の該当部分を参照していただきたい。
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