操作性では少し気になる部分も
自動的にカメラが選択するEXR AUTO以外を自分で選択する場合には、選択したいモードのアイコンをタッチした上で、右下隅の「OK」アイコンをタッチしないとモードは切り替わらない。
タッチしてアイコン選択状態を表すように色が変わっていても、そのまま「BACK」で戻ってしまうと変更されないので気をつけなければならない。これは、セットアップ画面での「パフォーマンス」の設定などでも同じである。設定によっては選択すればいいだけのものもあり、このあたりの操作方法は混在している。もう少し改良の余地があると感じた。
もう1点、露出補正くらいはタッチ画面上に用意しておいてもよいのではないだろうか。メニュー画面からではいささかわずらわしく感じる。
細かいところで気になったのは、再生時から撮影状態に戻すためにシャッターボタンを半押ししたが、撮影状態には戻らず、さらに押し込んで本シャッターを押した状態でやっと撮影スタンバイになったところ。初心者が再生中に間違ってシャッターを軽く押しただけで再生が中断されないようにする心遣いかもしれないが、どちらかというと半押ししたらスタンバイ状態になる方がスマートではないかと思う。
Z800のようなコンパクトデジタルカメラは、どれだけユーザーにカメラの設定をさせず、手間なくキレイに写真を撮らせることができるか、というのが開発の主眼だろう。撮影メニューの階層が1つくらい深くても、それを切り替えさせるような不満を感じさせなければいいだけのことかもしれない。
同じスーパーCCDハニカムEXRを搭載したF300EXRはカメラを操作したい人向け、Z800はただ気軽に写真を撮りたい人向けとうまく製品の造り分けはできていると感じた。