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高感度により強い機種はどれだ!?

夜景で対決! 裏面照射デジカメを比較

2010年03月30日 12時00分更新

文● 小林 伸

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光学26倍ズーム機 ニコン COOLPIX P100

ニコン COOLPIX P100

「COOLPIX P100」(実売価格4万7000円前後)

 ニコンからは高倍率ズーム搭載機「COOLPIX P100」(以下P100)が発売されている。

 P100は有効1030万画素の1/2.3型裏面照射型CMOSセンサーを採用。ニコン独自の画像処理技術「EXPEED」により、高速で高画質な画像を生成する。

 搭載されているレンズはEDレンズを3枚使用した「NIKKORレンズ」。26-678mm F2.8-5(35mm換算)の光学26倍ズームで、レンズ前約1cmまで接写できるマクロ撮影性能をもったものである。

レンズを最大まで伸ばしてみたところ

レンズを最大まで伸ばしてみたところ

広角(左)と望遠(右)の写真。光学26倍ズームレンズにはコレだけ画角の違う写真を撮ることができる

 手ブレ補正(VR)機能はイメージセンサーシフト方式と電子式の併用である。通常のコンパクトとは違い0.24型液晶(約23万ドット)のEVF(電子ビューファインダー)を備えている。

本体背面(左)。液晶モニターはバリアングルタイプだ(右)

 背面液晶モニターは3型(約46万ドット)の解像度をもったもので、チルト式(下方82度、上方90度)で角度の変更が行なえるので、ハイアングルやローアングル撮影時に液晶モニターを見やすい角度に変更することができる。

 撮影感度はISO 160~3200までとなっており、連写速度は最高解像度でも最高10コマ/秒(連写H設定時)の連写性能をもっている。動画はフルHDでの撮影が可能で、記録フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264(.mov形式)を採用している。

 最大12人までの顔を自動認識できる「AF2.0」や「ターゲット追尾」機能など、同社のAF技術がふんだんに活かされている。

 しかし、「ターゲット追尾」機能は被写体の動きが速すぎる場合(野鳥など)追尾しきれない場合が多々あった。しかし、機能の豊富さなど型番のPが示すとおり「Performance」に優れた機種であることは間違いないだろう。


ペットモード搭載のリコー CX3

「CX3」

「CX3」(実売価格4万円前後)

 同社は従来のスタンダードなコンパクトデジタルカメラ「R」シリーズから「CX」シリーズになった時点で、イメージセンサーをCCDからCMOSへと変更していたが、「CX3」へのバージョンアップにあわせて1/2.3型有効約1000万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用した。

 新しいCMOSセンサーに画像処理エンジン「Smooth Image Engine IV」を組み合わせ、夜や暗い室内などでの画質の向上をさせている。さらに明暗差の激しい状況にも対応できるように「画素出力補間アルゴリズム」の専用回路を設け、白とびの軽減をはかっている。

 撮影感度はISO80~3200まで。ノイズリダクションは「GR DIGITAL III」と同じアルゴリズムを採用し、さらに強化した「MAX」の設定も用意されている。

 レンズは28-300mm F3.5-5.6(35mm換算)。独自のレンズ収納方式「リトラクティングレンズシステム」を採用することで、29.4mmの厚さのボディに光学10.7倍ズームレンズを搭載する。

 イメージセンサーシフト方式の手ブレ補正機能を備え、300mmの望遠撮影時の手ブレにも対応。同社が得意とするマクロ撮影性能も広角側で1cm、望遠側で28cmまでとなっており接写性能も申し分ない。

本体背面

本体背面。操作ボタン類はすべて右側に集約されている

 背面液晶モニターは3.0型(約92万ドット)で、sRGB比100%の色再現性をもっている。撮影機能では初心者向けに「オートシーンモード」を搭載。カメラを向けるだけで最適なシーンモードで撮影できるようになっている。

ペットモード時、カメラのピントがネコを追いかける様子は見ていて面白い

ペットモード時、カメラのピントがネコを追いかける様子は見ていて面白い

 今までのCXシリーズには「ミニチュアライズ」などの遊び心のあるシーンモードがあったが、今回のCX3には「ペットモード」を搭載。ネコの顔を検出すると優先的にピントが合う姿は見ていて面白い。


ハイスピード撮影が魅力のカシオ EX-FC150

EXILIM EX-FC150

「EXILIM EX-FC150」(実売価格2万9000円前後)

 最近あまり元気のないコンパクトカメラ市場において健闘著しいカシオ。同社からは「Highspeed EXILIM EX-FC150(以下FC150)」が1/2.3型1010万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載している。

 裏面照射型CMOSセンサーを採用したHighspeed EXILIMには、EVF搭載機「EX-FH25」や光学10倍レンズ搭載の「EX-FH100」もあるが、今回はコンパクトデジタルカメラとして一般的な形をとるFC150を選択した。

 従来からHighspeed EXILIMシリーズでは最大40コマ/秒の高速連写性能を持ったもの(EX-F1は60コマ/秒)がラインナップされており、FC150も同様の高速連写性能を引き継いでいる。

水風船の割れる瞬間を細かく撮影できるのも秒間40コマの高速連写機能があるからこそである

 その連写速度を活かし、「ベストショット撮影」機能では「HS逆光」や「HS夜景と人物」など、高速連写した複数枚の写真を合成して白とびや黒つぶれのない画像を生成する機能が多数搭載されている。

 高速撮影は動画撮影にも及んでおり、120fps(640×480ドット)から1000fps(224×64ドット)までとニーズに合わせたハイスピード撮影をすることができる。通常(30fps)の動画に関しては1280×720ドットのHD動画が撮影可能(MotionJPEG形式)。

本体背面

本体背面。上部の黄色い線が入ったボタンを押すとHS撮影モードとなる

 レンズは約37-185mm F3.6-4.5(35mm換算)の光学5倍ズームレンズを搭載。マクロ撮影機能はレンズ前3cm(広角側)までの接写ができる。このあたりはかなり普通であるが、ハイスピード撮影に関しては他社を大きく突き放した抜きん出た存在であることは間違いない。


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