春と秋、半年ごとにモデルチェンジを繰り返してきたリコーのエントリー向けデジタルカメラ「CX」シリーズ。今年は少し早めに(2月19日発売予定)「CX3」が発表された。今回のモデルチェンジでの大きな目玉は、なんといっても裏面照射型CMOSセンサーの採用だろう。
裏面照射型CMOSで感度アップ
ここのところ各社が裏面照射型センサーを採用してきているが、タイミングよくリコーもCX3で採用してきた。画像処理エンジン「Smooth Image Engine IV」を1/2.3型約1000万画素の裏面照射型CMOSセンサーとあわせて搭載することで、暗いシーンや明暗差の大きいシーンでの画質向上をうたっている。そのため最高撮影感度は上位機種「GXR」と同様のISO 3200相当までに向上した。
画像処理は「GR DIGITAL III」に搭載されていたノイズリダクションのアルゴリズムを採用し、センサーからの出力信号の時点でノイズ処理を行なっている。これにより、高感度時のノイズも効果的に低減され、従来機よりも暗いシーンでの画質向上を果たした。
さらにノイズリダクションは「AUTO」「弱」「強」「MAX」と設定が可能。今回新たに搭載された「MAX」の設定では、センサーが捉えた画像データのノイズ分布を解析し、領域に応じて最適な処理を行なう「分散推定式」の高度なノイズ低減処理が可能になったという。
ISO感度による画質の変化(日中)
ISO感度による画質の変化(夜景)
ISO 800までは十分に日常的に使用できる感度であると思う。ISO 1600になると若干ノイジーではあるが、従来と比較すればまだまだ良好。ISO 3200になるとさすがにノイズリダクションなしでは厳しい。
今回はISO 3200での設定時のみ、この「MAX」の設定を試してみた。たしかに「強」の設定よりもノイズ感は減るように見えるが、その分質感やシャープさが失われてしまうように感じる。コレばかりは仕方のないことかもしれない。好みで使い分けるといいだろう。