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カシオ「EXILIM EX-FC150」の裏面照射型CMOSを試す!

2009年12月09日 12時00分更新

文● 周防克弥

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 この秋のコンパクトデジカメの中で、売り上げを伸ばしたのがカシオの「EXILIM」シリーズだ。そんなEXILIMシリーズに、今注目の「裏面照射型CMOSセンサー」を搭載した「HIGH SPEED EXILIM EX-FC150」(実売価格3万5000円前後)が登場した。

 今回の目玉である裏面照射型CMOSセンサーは、従来からのCMOSセンサーとは異なり裏側から光をあてる構造になっている。いままでのセンサーは受光面の上に配線があり、入射光の一部が妨げられていたが、裏面照射型CMOSセンサーでは構造を裏返して配線層と受光面を入れ替えることで、配線層に妨げられることなく受光面に多くの入射光を当てられるようになり、暗い状況や高感度時のノイズを少なくすることができる。

 ソニーの「WX1」(関連記事)や「TX1」にすでに搭載されているが、ソニー以外のコンパクトデジカメに採用されるのは初めてになる。

 センサーサイズは1/2.3型で、有効約1010万画素。WX1やTX1に搭載されている裏面照射型センサー(1/2.4型有効約1020万画素)とは若干スペックが異なる。


マニュアルでシャッターや絞りを好みに設定可能

本体正面(左)と背面(右)。EXILIMシリーズ共通の機能だが、動画ボタンの下に再生ボタンと撮影ボタンが並んでおり、電源オフの状態からでもそれらのボタンを押すことで電源が投入される。再生時にはレンズが繰り出されないので撮影画像を見たいだけのときには便利

 EX-FC150は高速連写機能を売りにした従来機「EX-FC100」の後継機にあたり、基本機能はほぼそのまま受け継いでいる。見た目もFC100とほぼ同じで、搭載されているレンズも同じスペックだ。

 背面の操作系も従来機と配置や機能に変化はない。液晶は2.7型クリア液晶で、屋外でも視認性はかなり良い。動画撮影用のボタンが専用に用意されているので、モード変更しないで静止画を撮ってる状態からそのまま動画記録を行なうことができるのは便利だ。

 ただし、撮影モードにはシーンモードの元祖といえる「ベストショット」モードはもとより、マニュアル機能が追加され、「絞り優先オート」と「シャッタースピード優先オート」「フルマニュアル」が使用可能だ。絞りは開けるか閉めるかの2つしか選べないが、シャッタースピードは1/30~1/40000秒まで1/3ステップ刻みで設定できる。


決定的瞬間を捉える連写機能

連写する場合には背面上部にある「HS」ボタンを押して連写モードへ切り替える。背面の「SET」ボタンを押して上下キーで高速連写fpsを選んで、任意の秒間枚数を指定すればいい

連写する場合には背面上部にある「HS」ボタンを押して連写モードへ切り替える。背面の「SET」ボタンを押して上下キーで「高速連写fps」を選んで、任意の秒間枚数を指定すればいい

 連写スピードはFC100の秒間30コマから秒間40コマへアップし、決定的瞬間を逃しにくくなったが、一度に記録できる枚数は従来機と同じく30枚までで、秒間40コマで最大連写すると1秒に満たないうちに記録が止まる。

 連写速度は秒間1枚/3枚/5枚/10枚/15枚/30枚/40枚/オートから選べるので、撮影時間を長くしたいときには秒間あたりの枚数を少なくすることで対処可能だ。30枚にセットすれば1秒間、15枚なら2秒間と、あくまでも1回の撮影での最大記録枚数が30枚までなので状況に合わせて秒間あたりの枚数を調節する必要がある。

 例えば秒間40コマにした場合、シャッタースピードが1/40秒よりも早くなってしまうが、暗い場合には露出アンダーの写真になってしまい、オートにしておけば撮影条件の明るさに応じて適切な秒間に設定され、適切な露出で撮影ができる。

「パスト連写」の設定画面。シャッター前後を3秒(15コマ)に設定

「パスト連写」の設定画面。シャッター前後を3秒(15コマ)に設定

 シャッターボタンを半押ししている状態から記録を始める「パスト連写」機能も備わった。シャッターの前後のタイミングを設定させておくことが可能。この状態では秒間5コマ、連写枚数30枚に指定しているので6秒間撮影される。前後の枚数を均等に3秒ずつにしているので、シャッターを全押しした瞬間の3秒前から3秒後までの6秒間、秒間5コマで記録される。撮りたい瞬間を待っているときに半押しで待機しておき、決定的瞬間になったらシャッターボタンを全押しにすれば、前後3秒間を記録することができる

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