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あなたの知らないWindows ― 第24回

MinWinとVirtual DLLで変わるWindowsカーネル

2010年03月18日 12時00分更新

文● 山本雅史

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 前回では、Windows 7の中核と言える「MinWin」に関して解説した。MinWinはVistaのカーネルをベースとしているが、「リファクタリング」というコンセプトで整理統合されている。

 Vistaでは互換性のために、同じような機能を持ちながら異なるAPIが実装されていた。しかし、Windows 7ではこれらを整理統合して、同じ機能はひとつのモジュールに統合されている。

Windows 7で採用されたMinWinは、最小のOSカーネルセットだ(Tech・Ed 2009資料より引用、以下同)

 またVistaカーネルでは、ひとつのDLLに複数のAPIセットが実装されていたため、複数のDLL間で依存関係があった。つまり、あるDLLに実装されたAPIを、さらに別のDLLが呼び出すといったこんがらがった状況になっていたわけだ。そこで、MinWin開発の際に行なわれたリファクタリングでは、システムDLLとAPIを整理統合して、依存関係を絶った。これにより、MinWinのコード自体が肥大化することを防いでいる。

 MinWinは、「OSカーネル」「HAL」「TCP/IP」「ファイルシステム」「ドライバー」「コアシステムサービス」など、OSとしての最低限の機能セットと言える。しかし、MinWinが最低限の機能セットであると言っても、Windows Server 2008/R2に搭載されている「Server Core」とは異なる。MinWinはOSの中核部分で、Server CoreはMinWinにWindows Serverのさまざまな機能を付け足したOSと言える。

フルWindows > Server Core > MinWin

 リファクタリングされたMinWinでは、DLLとAPIセットを分離している(Vistaでは、DLLとAPIセットが一体化していた)。つまりMinWinでは、DLL内部にあるAPIセットを直接呼び出すのではなく、「Virtual DLL」というインタフェースを経由して、DLL内部の機能を呼び出すことになる。

DLL Refactoring(リファクタリング)では、機能は変えずにDLLの構造をいちから作り直した

 MinWin内部ではVistaが持っていたAPIセットを整理統合したので、APIセットのネーミングやパラメータなどが異なっている。そこでVirtual DLLが、Vista APIとMinWinのAPIのインタフェースとして動作するわけだ。

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