コンパクトさを取るか操作性を取るか!?
すべての機種にいえるが、操作は十字ボタンをメインにしており、その中央にあるボタンにメニューや「OK」ボタンの機能を割り当てている。しかしグローブをしたままの指では上下左右のボタンはなんとか押せても中央だけを押すことはかなり困難。
富士フイルムの「Z33WP」はズームボタンを含めた状態で縦に5つ、横に2列のボタンで操作を行なうようになっているが、小さいボディのせいでボタンが小さく、四隅以外のボタンを選んで押したつもりが上下や隣のボタンを押してしまうことが多々あった。
結局グローブをしたままで満足な操作が行なえた機種はなく、比較的大きめのボタンを採用しているキヤノンの「D10」でもセンターボタンを押すことは困難だった。
ただ、撮影モードの変更に関して言えば、ダイヤルで行なえるパナソニックの「FT1」や、ボタンが大きく撮影モード変更ならボタン操作だけで行なえる「D10」あたりが使いやすく感じられた。「D10」は静止画とシーンモード、動画の切り替えがボタン操作でできるのでグローブをしたまま操作が行なえる。
気になるのは連続撮影時間だが、最近のバッテリーは出来がよく、撮影時間は心配がないことが確認できた。ほぼ2日間、極寒の雪山で使ってみたが(使ってない時にはウエストバッグに入れていたので吹きさらしなわけではない)、PENTAXの「W80」だけ電池アイコンのメモリーが1つ減った程度。ほかの機種は電池アイコンに変化はなかった。
W80もアイコンが減っただけで撮影不可能になるわけでなく、室内に戻れば満タン状態に復帰し、翌日もアイコンが減りはするものの、動作に影響がでることはなかった。だいたい2日間に渡って200枚程度の撮影を行なったが、1回の充電で2日間を乗り切ってしまった。連泊でも充電器を持っていって寝るときに充電すれば、予備の電池はなくても大丈夫だと思われる。
スキー場ではできるだけ荷物を減らしたいし、ウェアにしまうにしても大きくかさばるのは不便だ。その点で優位なのは「Z33WP」で、手ブレ補正がないのが残念だが、手軽に持ち運べるのが良い。
一方で「D10」は操作性がいい。自在に扱えるストラップが付属している点も魅力だ。ただし少し大きく、気軽にウェアのポケットにしまうわけにはいかない。なにかしらの小型のバッグ、もしくは付属する専用ポーチでもいいが、持ち運ぶための入れ物が必要な点に注意だ。スキー場に小型のバッグを持っていくなら良いだろう。
話題の新機種「EXILIM EX-G1」も試す!
GショックとEXILIMが合体した防水デジカメがカシオ「EXILIM EX-G1」だ。EXILIMのスリムさとGショックのタフネスが合わさり、コンパクトでスタイリッシュなボディに仕上がっている。
3mの防水性能と高さ2.13mからの落下耐性、マイナス10度での耐低温性能など、魅力的な機能が詰まっている。撮像素子は1/2.3型有効1210万画素のCCDセンサーを採用し、レンズは38-114mm相当の光学3倍ズームを搭載。手ブレ補正機能がないのは残念だが、ブレ検出機能により、手ブレが止まった瞬間にシャッターを切るオートシャッター機能を備えている。かなり気になる機種だ。
そんなEXILIM G1を今回、原稿締め切りのギリギリのタイミングで入手できた。詳細なレビューは後日掲載するが、とりあえず雪山に持ち込んでちょっとだけ触ってみた。
薄くコンパクトなボディで見た目はすごくカッコいいのだが、ボタンが小さすぎてグローブをした状態ではほとんどの操作が行なえない。見た目が良いだけにちょっと残念ではある。
薄くコンパクトなのはかなりの利点と言える。ウエアのポケットに入れて気軽に持ち運べるのは便利。動画撮影も専用のボタンが用意されているため、電源のオン/オフとシャッターボタン、動画の記録と設定の変更を行なわないならグローブのままでもなんとか操作可能だ。