Peacekeeper
ウェブブラウザーのJavaScript実行速度を比較するオンラインベンチマーク「Peacekeeper」で、ウェブブラウジング性能差を比較してみた。使用ウェブブラウザーはInternet Explorer 8で、標準状態でインストールされているツールバーアドオンは無効化して測定した。なお、項目別テストのうち「Complex graphics」は、Internet Explorer 8が対応しないため除外されている。
こちらはほかのテストほどの差は付かなかったが、総合、各項目ともにややLL750の方が速いという結果になった。しかし差はわずかなので、ウェブブラウジングが大幅に快適になる、ということはなさそうだ。
3DMark06
3Dグラフィックス性能のテストも3種類行なった。まずは3Dグラフィックスベンチマークの定番「3DMark06」で計測してみた。設定は初期状態のままである。
予想どおり、総合スコアも各項目もLL750の方が高速という結果になった。おおむね15~25%程度の高速化を実現している。とはいえ、このスコア自体がけして高いものではなく、CPUスコア以外はAtom 230とNVIDIA IONチップセット搭載のネットトップ「Acer AspireRevo」と大差がない程度に過ぎない。3Dグラフィックス性能にはあまり期待できない。
大航海時代Online ベンチマーク
実際のゲームに近いベンチマークテストとして、まずは「大航海時代Online ベンチマーク」を使用してみた。同ゲームは2005年サービス開始とやや古めなうえ、2003年登場のIntel 865Gチップセットの内蔵GPUでも動作する程度の、軽いグラフィックエンジンを使用している。そこで今回は、グラフィック負荷の軽いMMORPGを想定したテストとして使用した。表示解像度は「1024×768ドット/32bit/フルスクリーン」を選び、画質は「ノーマル設定」のまま計測している。
同ゲームは「Totalが300あれば非常に快適に動作する」とされている。この結果からすると、LL750では非常に快適に遊べそうだ。しかし項目別を見てみると、地上でキャラクターが動き回る「Land」と「Character」は、なぜかLL700の方がわずかに速いという不思議な結果になっている。一方で、海面の描写にシェーダーを使う「Sea」では、LL750の方がかなり速い。グラフィックエンジンが古すぎて、Core i5内蔵GPUの性能を生かせていないのかもしれない。
ちなみに、画質設定を「最高」にしてみると、LL750でもTotalが200少々まで落ちた。負荷の軽いゲームでも、高品質の表示で楽しむのは厳しいようだ。
バイオハザード5 ベンチマーク
最後には、逆にモダンな3Dグラフィックゲームの例として、「バイオハザード5 ベンチマーク」を使用してみた。Core i5の内蔵GPUには明らかに荷が重いゲームだが、最新ゲームではどの程度の実力があるのかを見る例にはなろう。DirectX 9/10の双方で測定し、「パフォーマンステストB」を使用、設定はすべて「デフォルト」にした。
結果はLL750の方が高速となった。しかし、いずれにしてもまともに遊べるような状態ではなく、「ベンチが動くのがむしろすごい」という程度だ。表示解像度や品質をすべて最低に落としてみたところ、LL750では「25.7fps」(DirectX 9時)の値が出た。これくらいなら遊べないほどではないが、快適とは到底言えないし、イベントシーンで影に隠れた部分が潰れていたりと、無理矢理動かしている印象はぬぐえない。
★
同価格帯で同程度の機能のCore 2 Duo搭載ノートと比べた場合、Core iシリーズ搭載ノートは明らかな性能向上が見られる。圧倒的というほどではないが、同じ値段と機能で性能はひとまわり上となれば、お買い得と言ってもいいだろう。ただし3Dグラフィック性能の方は、やはりゲームを楽しむには不十分のようだ。「たまには3Dゲームも遊んでみたい」という人は、Core i7/5にディスクリートGPUを搭載したノートを選ぶことをお勧めする。
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