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インテル、Nehalemベースの新CPU「Core i5/3」などを発表

2010年01月08日 18時39分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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 インテル(株)は8日、32nmプロセスで製造される「Coreプロセッサー」のデスクトップ/ノートパソコン向けCPU 17種類と、対応チップセットなどを一斉に発表した。搭載製品も各社から発表されているほか、デスクトップ向けCPUはすでにパーツショップ店頭で販売されている(関連記事)

新デスクトップ向けCoreプロセッサー(Clarkdale)と、Intel 5シリーズチップセット

新たに発表された新デスクトップ向けCoreプロセッサー(Clarkdale)と、Intel 5シリーズチップセット

 今回発表されたCPUは、すでに出荷されているCore i7-900番台や800/700番台、Core i5-600番台などと同様の、「Nehalemマイクロアーキテクチャー」を採用したもので、デスクトップ向けは「Clarkdale」、ノート向けは「Arrandale」のコード名で呼ばれていたものとなる。

 CPUアーキテクチャー自体は、すでに発売済みのデスクトップ向けCore i7/5と同様で、Core 2 DuoなどのCoreマイクロアーキテクチャーに改良を加えたものとなる。物理コア数は2個だが、全CPUがハイパースレッディングテクノロジー(HT)に対応し、OSから見える論理コア数は4個となる。この点は、HTに対応しないデスクトップ向けCore i5-750とは異なる。

 大きな特徴としては、32nmプロセスで製造されるCPUコアと、45nmプロセスで製造される「グラフィックス機能(GPU)+メモリーコントローラー部」を、ひとつのCPUパッケージ内に搭載するという特徴を備える。GPU部分は「Intel HD Graphics」と呼ばれ、DirectX 10対応の3Dグラフィックス機能、BDなど動画再生支援機能を持つ。CPUとGPU+メモリーコントローラーは、シリアルバス「QPI」(QuickPath Interconnect)により接続される。一方でCPUとチップセットの接続は、Intel 4シリーズチップセットでもチップセット間接続に使われていた「DMI」と、映像出力用の「FDI」を使用する。

 デスクトップ向けの新CPUはメインストリームからエントリーを、ノート向けはハイエンドからエントリーまでのセグメントをカバーする。これにより、従来Core 2 Duo/Quadプロセッサーがカバーしていた分野はほとんどが新しいNehalem世代のCPUに置き換わることとなる。

 発表されたCPUの一覧は以下のとおり。なお価格は、OEM向け1000個受注時の1個あたりの価格である。

デスクトップ向けCPU

CPUクロック/ターボブースト最大 物理コア/HT 3次キャッシュ メモリー GPUクロック 価格
Core i5-670 3.46GHz/3.73GHz 2/4 4MB DDR3-1333 733MHz 2万5800円
Core i5-661 3.33GHz/3.60GHz 900MHz 1万7800円
Core i5-660 733MHz 1万7800円
Core i5-650 3.20GHz/3.46GHz 1万5990円
Core i3-540 3.06GHz/なし 1万2080円
Core i3-530 2.93GHz/なし 1万260円

 デスクトップ向けCPUは、Core i5-600番台とCore i3-500番台の2シリーズ、6種類がラインナップされた。コア数やHT(論理コア)数、共有3次キャッシュサイズ、対応メモリースピードは等しい。Core i5とCore i3の大きな違いは、自動オーバークロック機能「ターボブーストテクノロジー」への対応/非対応となっている。

ノート向けCPU

CPUクロック/ターボブースト最大 物理コア/HT 3次キャッシュ メモリー GPUクロック TDP 価格
Core i7-620M 2.66GHz/3.33GHz 2/4 4MB DDR3-1066 500~766MHz 35W 3万160円
Core i5-540M 2.53GHz/3.06GHz 3MB 2万3350円
Core i5-520M 2.40GHz/2.93GHz 2万3350円
Core i5-430M 2.26GHz/2.53GHz 未公表
Core i3-350M 2.26GHz/なし 500~667MHz 未公表
Core i3-330M 2.13GHz/なし 未公表
Core i7-640LM 2.13GHz/2.93GHz 2/4 4MB DDR3-1066 266~566MHz 25W 3万160円
Core i7-620LM 2.00GHz/2.80GHz 2万7250円
Core i7-640UM 1.20GHz/2.26GHz 2/4 4MB DDR3-800 166~500MHz 18W 2万7710円
Core i7-620UM 1.06GHz/2.13GHz 2万5250円
Core i5-520UM 1.06GHz/1.86GHz 3MB 2万1890円

 ノート向けCPUはTDP(熱設計時消費電力)別に、通常電圧版の「~M」、低電圧版の「~LM」、超低電圧版の「~UM」に分かれている。シリーズとしては、Core i7-600番台、Core i5-500/400番台、Core i3-300番台の3シリーズに分かれる。物理コア/HT数はいずれも2個/4個。共有3次キャッシュサイズはCore i7のみが4MBで、Core i5/3は3MBとなっている。Core i3がターボブーストに対応しないのはデスクトップと同様だ。また消費電力低減のために、GPUのクロック周波数も動的に変更される。

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