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開発元に聞く、新ボーカロイドの狙いとこれから

2009年11月17日 12時00分更新

文● 四本淑三

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「ボカロ先生」は実力派歌手

AH-Softwareマーケティング事業部部長兼プロデューサー 櫻井靖之さん

尾形 もうひとつ「ボカロ先生」は実力派の歌手を素材にしています。ほかにも男声のボーカロイドはありますが、ほかとアプローチが違うのは高音をきれいに出すことでした。

――なぜ「ボカロ先生」というネーミングなんですか?

櫻井 素材になっているのは、ヤマハさんでボーカロイドの開発を手伝ってきたアーティストの方なんです。かなりライブラリを録りためているし、クオリティも高いので「先生に歌っていただきましょう」と。「先生」というネーミングは、もう片方が小学生なので、それに対応してということもあります。

――先生が誰かは秘密ということですか?

櫻井 はい。今は秘密ということで。

――なるほど。声の素材になった人の名前を出さないというのは「楽器」の部分を強調しようという狙いもありますか?

櫻井 そうですね。今までは「中の人」で買うということが多かったと思うんです。この声優さんが好きだから、とか。そうではなくて「こういう歌を作りたいから、この声を」という風に選んで欲しいんですね。

ボカロ先生『VOCALOID2 氷山キヨテル』 ネクタイピンはヤマハのサイレントベース「SLB100」(http://yamaha.jp/product/strings/silentbasses/slb-100/)


アーティストエディション01『SF-A2 開発コード miki』公式ページから、コンピレーションアルバムの情報も告知されている

 ちなみに同時発売されたもう1つのボーカロイドは、フルカワミキさんの声をモデルにした「SF-A2 開発コード miki」。mikiのイラストをあしらった、有名ボーカロイドPによるコンピレーションアルバム「VOCALOIDS★X'mas~白い夜は静寂を守ってる~」もHEARTFASTより発売される。

 ボーカロイドソフトは方向性として「癖があって面白い」「癖が少なくて使いやすい」という二種類がある中、mikiは「癖が少ない」方向なのだという。音域も上から下までかなり広く、非常に使いやすいソフトだとクリエイターに評価されているのだとか。

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