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あなたの知らないWindows 第6回

速くて使いやすくなった、Windows 7の「検索」

2009年06月25日 12時00分更新

文● 山本雅史

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ホームグループ内の検索もできる

 Windows 7の検索機能では、家庭向けの簡易ネットワーク共有システム「ホームグループ」に参加しているLAN上のパソコン内のファイルも検索できる(企業ユーザー向けのActive Directory環境にも対応)。

ホームグループ内の別のパソコン上で公開されている写真を検索

ホームグループに参加している別のパソコン(赤枠内)上で公開されている写真を検索してみた。検索スピードも速くなっている

 ネットワーク越し検索の高速化も図られている。無印Vistaのネットワーク経由の検索では、検索ごとにネットワークで接続されているパソコンを検索していたので、検索が終了するまで時間がかかった。

 そこでWindows Search 4.0では、ほかのパソコンで作成された検索用インデックスを利用できるようにした。これにより、ほかのパソコンに対する検索でも、高速に検索できる。ただし、この機能が利用できるのは、Windows 7/Windows Server 2008 R2同士のみとなっていて、Windows Search 4.0を導入してもVistaやXPではできない。

 ネットワーク上のパソコンに対して検索できるのは、ホームグループに参加する時に“公開すると指定したライブラリ”だけだ。ほかのパソコンのHDDをまるごと検索したりはできない。セキュリティー上も安心だ。


フェデレーションサーチで
特定サイトの検索も可能

 Windows 7の検索機能には、「フェデレーションサーチ」という機能がある。フェデレーションサーチとは、Windows 7の検索機能から、インターネット上のWebサイト/サービスを検索できる機能である。いわば、Internet Explorer 7で導入された「検索プロバイダー」と同じことが、Windows 7からできると理解すればいい。あらかじめ作成された「プロバイダー」(プラグインのようなもので、実体はXMLファイル)をパソコンにインストールすれば、エクスプローラーの検索ボックスから検索できる。もちろん、検索結果はエクスプローラー上で表示される。

MSDN用のプロバイダーを使って検索してみた

MSDN用のプロバイダーを使って検索してみた。検索結果はエクスプローラー上に表示され、プレビューエリアにWebページも表示される

 フェデレーションサーチは「OpenSearch 1.1」という規格をサポートしている。OpenSearch 1.1とは、検索エンジンとデータをやりとりするためのインターフェース技術で、検索結果だけをデータとして受け取れる。この機能を使って、フェデレーションサーチは作られている。

プロバイダーには、OpenSearch 1.1という標準規格が使われている

プロバイダーには、OpenSearch 1.1という標準規格が使われている

 プロバイダー自体はRSSフィードのように、対応する検索機能を提供するサイト上にファイルとして置かれることになる。ユーザーは、サイトからプロバイダーをダウンロードしてインストールすればよい。

プロバイダー(検索コネクタ)の中身は簡単なXML

プロバイダー(検索コネクタ)の中身は、簡単なXMLファイル。ダウンロードしたプロバイダーをクリックするだけの簡単インストール

 プロバイダーをインストールすると、エクスプローラーの「お気に入り」の下にプロバイダーが追加される。そのプロバイダーを使って検索をしたいときは、プロバイダーをクリックして検索ボックスにキーワードを入れれば、プロバイダーを使った検索結果がエクスプローラーに表示される。エクスプローラー上ではリスト表示されるが、プレビューウィンドウを使用していれば、ヒットしたページがイメージで表示される。

 プロバイダーとしては現在、Google、Yahoo、Bingといった検索エンジン用のプロバイダーのほか、マイクロソフトの開発者向けのサイト「Channel 9」に対するプロバイダーなどが公開されている。プロバイダーの書式自体はそれほど難しくないので、Windows 7が正式にリリースされる頃には、より多くのプロバイダーが提供されているだろう。

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