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ATOK 2006 for Windows

ATOK 2006 for Windows

2006年03月27日 00時00分更新

文● 細谷 滝音

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入力スピードをアップさせる“支援機能”

 ATOKはバージョンアップごとに少しずつ“補完入力”の機能を充実させてきた。例えば「いつもお世話になっています。」「よろしくお願いします。」といったあいさつ文はビジネスメールで必須の表現だ。2~3回なら手入力するのもいいだろうが、毎日の忙しい業務の中で、毎回すべての文字を打ち込むのにわずらわしさを感じたことはないだろうか?

推測変換推測変換。確定頻度が高いため、「いつ」の2文字だけで表示されるようになっている。またTabキーを押すことで、複数の候補を表示することもできる。

 ATOKにはこれらの慣用的な言い回しを先読みして、変換候補をツールチップ上に提示する“推測変換”の機能が用意されている。「いつもお世話になっています。」であれば、「いつもお」の4文字を入力して“Shift+Enter”を押すだけでいい。これはデフォルト時の設定だが、利用頻度が高ければ、「いつ」の2文字だけで済むといった具合に、より少ない文字数で入力できるようになっていく。省入力の候補として提示してくれる語句や文章には、ビジネス用語だけでなく、ことわざや慣用句も含まれている。ユーザーの確定履歴を自動的に学習する機能も含まれているため、使えば使うほど効率よく文章を入力できるようになるのだ。

 推測変換は、あらかじめ登録された定型文やユーザーが過去に入力したフレーズがツールチップ上に表示される機能だが、ATOKにはこれをさらに拡張した“推測候補モード”も装備されている。携帯電話機などに搭載されている“入力支援機能”に近いものと考えればいいだろう。

 推測候補モードには「Ctrl+変換キー」で入ることが可能。文字を入力すると前方一致で、ATOKの確定履歴や省入力データに登録されている単語が一覧表示されるので、キーボードに不慣れな人でも快適に文字を入力できるようになる。

推測変換推測変換モード。文章や単語の頭の数文字を入力すると、ATOKの確定履歴や省入力データから前方一致で対応する単語が選ばれる。

 パソコンで文章を入力するのは、どんな達人にとっても手間がかかるものだ。どんなに速くタイピングできるようになっても、打つ文字の数が多ければ、それだけ入力に時間がかかるのは当然である。UNIXのコマンドも、よく使うものほど“pwd”(Print Working Directory)や“cd”(Change Directory)のように、単語のイニシャルを取った極力短いものになっている。ユーザー辞書を鍛えれば、少ない打鍵数で定型文を入力できるようになるが、単語登録は地道で面倒な作業でもある。単語登録のわずらわしさを感じずに使える点は、他社のソフトにはないATOKならではの特徴と言えるのではないだろうか。

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