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PCG-FX77S/BP

PCG-FX77S/BP

2002年02月07日 01時34分更新

文● 別冊ASCII編集部・中西祥智

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シリアル・プリンタポートを両方
装備する唯一のバイオノート

 初代のバイオノートFXが発表されたのは2001年の1月。液晶画面が15インチになって筐体も大型化したが,FXの筐体の基本設計は,1999年2月に発売した前機種,「バイオノートF」から変更されていない。これは主にコスト面の制約によるものだろう。しかし,基本設計が古いこともあってか,ソニーのノートPCでは唯一,シリアルポートとプリンタポートを両方装備していたり,FDDを標準で搭載しているなど,FXはデスクトップユーザーが乗り換えやすいマシンになっている。

各種ケーブル、カード類を本体に接続したところ。コネクタ位置は写真参照のこと。
 FX77S/BPの本体左側面もっとも手前にはバッテリパックスロットがあり,PCGA-BP71Aが装着されている。その奥はPCカードスロット(TypeIII×1/TypeII×2)で,出荷時の状態ではダミーカードが挿さっている。その奥には,手前から順にi.LINK(IEEE 1394),ヘッドフォン,マイク,AV出力端子が並ぶ。GRもそうだが,FXも,SRやC1が搭載しているバイオ関連のIEEE 1394周辺機器専用DC OUT端子は装備していない。これは,DC OUT端子を必要とする周辺機器が光ドライブであるためで,DVD&CD-R/RWコンボドライブを標準で搭載するFXには必要ないだろう。

 本体背面は,向かって右から順に56kbpsモデム(V.90/K56flex),USB,シリアル,プリンタ,外部ディスプレイ出力,USB,DC INが並ぶ。右側面には,手前にFDD,奥にDVD&CD-R/RWコンボドライブを搭載する。FDDは本体底面のスライドスイッチを押すと取り外すことができ,代わりに別売のバッテリPCGA-BP71Aを装着することができる。PCGA-BP71Aを2本装備した場合,FX77S/BPはカタログ値で約6時間のバッテリ駆動が可能だ。コンボドライブを取り外すことはできない。



本体底面のカバー。スライドして開くように見えて開かない。北米仕様ではポートリプリケータ接続端子がここに付く。
 なお,本体底面後部にはスライド式のカバーがあるが,固定されているようで開けることができなかった。ソニーによると,北米で販売しているFXはポートリプリケータが装着でき,北米仕様版ではこのカバーの下に接続端子があるという。同一の筐体を使用しているため,国内版でもカバーのみ存在するということだ。ちなみに,北米仕様のFX「VAIO FXA Notebook」は,CPUにMobile Athlon4を搭載している。



キーボードは
けっこう好評

キーピッチ19mm,キーストローク3mm。指にフィットして打ちやすい。
 ソニーによると,FXの装備するキーボードは,ユーザーには「けっこう好評」だという。かつての「バイオノートXR」が装備していた“ステンレスメカキー(ステンレスの板バネを内蔵して,しっかりとした反発力があった)”のような特別な機構は組み込まれていない。しかし,実際に触ってみた個人的な感想では,クリック感はそれほどなく,やわらかいキータッチだが,指にフィットして確かに打ちやすい。ソニーのほかのノートPC,あるいは他メーカーのA4ノートPCと比べても,優秀なキーボードだと感じる。上位機種のGRと比較すると,キーピッチが19mm,キーストロークが3mmである点は同一だが,キーそのものの厚みが違う。GRのキーの外見はB5ノートのキーのようで,厚さは手前の最厚部で2mm弱となっている。しかし,FXのキーの最厚部の厚さは約3mmで,GRより1mm厚い。キートップの形状も,GRはほぼ平坦であるのに対し,FXは指の形にあわせて窪んでいて,またすべりにくい(ソニーによると,特別な素材を使用しているわけではないという)。この指にフィットしてすべりにくいキーの形状が,FXのキーを打ちやすいものにしている。



Enterキーの右側にPageUpキー,PageDownキーがあり,間違えて押すと一瞬でカーソルが飛んでいく。
 ただし,キーボードの左,「A」キーの周辺のキーを強く打つと,キーボードの底面の剛性が不足しているのか,ぼこぼことした音がする。また,これはGRの15インチ液晶搭載モデルでも同じだが,「Enter」キーのさらに右側に「Page Up」キーや「Page Down」キーなどが並んでいて,Enterキーがもっとも右にあることに慣れた人間には少々打ちづらい。しかも,並んでいるのがPage UpやPage Downであるため,打ち間違えるととんでもない場所にカーソルが移動してしまう。



カーソルキー。サイズ的にも問題なく,標準的。

 キーボードの奥には,“プログラマブル・パワーキー”を3個装備している。デフォルトでは,左から順に“Webブラウザの起動”“メーラの起動”“サスペンド”の機能が割り当てられており,またボタンを押しても機能がすぐに動作せず,確認のダイアログが起動するようになっている。同キーには,ユーティリティソフト“VAIO Action Setup”で,ユーザー独自のアクションを登録することが可能だ。ポインティングデバイスはタッチパッドのみで,前述のとおりジョグダイヤルは装備していない。

タッチパッドはユーティリティでカスタマイズが可能。ジョグダイヤルは装備しない。

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