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【東京ゲームショウ2001春 Vol.9】ビル・ゲイツ基調講演全記録

2001年04月02日 03時59分更新

文● 編集部 中西祥智

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(ゲイツ氏がXboxのスペックを説明)
Xbox本体とコントローラー(アメリカ版)外観
Xbox本体とコントローラー(アメリカ版)外観

【ビル・ゲイツ氏】(Xboxのスペックについて)まず、高速プロセッサー。非常にリッチな浮動演算処理能力と、それから733MHzの処理能力を生かすことができます。次に、グラフィックプロセッシングユニット。これは最先端のものを使っています。NVIDIA社が我々のパートナー企業であり、そのグラフィックユニットを提供していただきます。そしてそのチップを使うことによって、相当力強い結果を生み出すことができます。私が初めてそのデモを見た際には、本当に感動しました。そこで私どもマイクロソフト社としては、ここに投資を行なって、これをゲーム機の市場において実現するべきだと考えました。

テクノロジーの要素として、よく過小評価されているものがオーディオ機能です。しかし非常にリアルな、256チャンネルのオーディオ機能を実現することによって、大きな違いというものを、ゲームにおいて実現できます。最先端の半導体技術はオーディオ面でも利用しています。

自信に満ちた目で発表するゲイツ氏
自信に満ちた目で発表するゲイツ氏

メモリー(の容量)によって、どれだけリッチな場面というものを表示することができるかが決まります。そこでメモリーを活用して、そしてすべて統一化された形で展開することによって、ゲームの開発者は、今まで前例のない柔軟性というものを得ることができます。64MBのメモリーというだけでなく、ゲームのあらゆる側面においてこれを利用できることが大切です。

それからXboxのもっとも驚くべき点として、私どもはあえて8GBのハードディスクを搭載することにしました。(これまで)ゲームの開発者には、新しいレベルを入れる場合の課題がいろいろとありましたし、すべての機能をメモリーの中にどうやって入れるかという制約があったわけですが、こうして高速のハードディスクを利用することで、いろいろなデータをキャッシュすることができ、今までのゲーム開発者が抱えていた制約を排除できます。多くの人々はその変化を過小評価していますが、メインストリームのビデオゲーム機にハードディスクが搭載されたことは、Xboxのすべての要素の中でも大きなことであると思います。

もちろんDVDドライブも活用します。そしてそれを利用することで、よりリッチなゲームを実行することができ、長編映画以上の情報量を利用できます。DVDというのは、コンシューマーエレクトロニクス産業によって、非常に低コストで提供されている技術であり、それを活用することにしました。

それから、対戦ゲームが可能です。4つのポートをゲーム機の中に実装することで、複数の人間が参加できます。しかもイーサネットポートを通じて、ブロードバンドに対応しています。私どもは、しばしば(Xboxは)ブロードバンドのためにデザインされた最初のゲーム機であると言っています。ハードディスク、イーサネット、そしてリッチな体験、こういったものが重要な要素として集まって、本格的なブロードバンドゲームの時代が到来したと言えるのです。

Xbox本体外観。約30cm四方と、結構大きい
Xbox本体外観。約30cm四方と、結構大きい

Xboxというものを理解するためには、このような仕様を見るよりも、むしろ実際にそのアクションをご覧になっていただいたほうがいいと思います。ここで最先端技術のトップの人間に来てもらいます。この業界においては7年以上の経験を持っており、そして多くのアイディアを提供してくれた者にデモをやってもらいます。Xboxテクノロジーに関して、吉岡さんの方から、今までお話した内容を実際に披露します。

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