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一太郎11

一太郎11

2000年12月27日 00時00分更新

文● 遠藤

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まだまだある新機能のいろいろ

 今回のバージョンアップでは、これまで紹介してきた新機能以外にも、200項目以上の機能の追加や強化が行われているのだが、さすがにそのすべてを紹介するのはムリなので、ここでは代表的なものをいくつか紹介しよう。

文字の割付機能では、上付き文字と、下付き文字を別々に編集できる。漢文作成もおてのもの。

 まずは書式だ。Wordユーザーならおなじみの機能だが、一太郎でも段落の最初の文字を大きく表示する「ドロップキャップ」が使えるようになった。また、文字の割付機能でも、1行中に上付き文字、下付き文字を混在して表示することが可能になり、編集しやすいダイアログボックスが導入された。



垂れ幕印刷のテンプレート。用紙の組み合わせ方などが一目瞭然で見やすい。もちろんオリジナルの垂れ幕印刷設定もできる。

 要望の多かった「垂れ幕印刷機能」も搭載された。と言っても、これはナビ内のよく使うテンプレートから起動するもの。これまで横断幕や垂れ幕などのような大きな印刷物を作るには、専用ソフトを使うか、各自でプリンタのユーティリティの機能を駆使するなどの必要があったが、この機能を使えば簡単にA4縦用紙を数枚を繋げた長い印刷物が作れる。

 ノリシロや貼り付ける順番の印までがプリントアウトされる親切機能だ。このほかに印刷関係では、「印刷ダイアログボックス」で設定できる「ポスター印刷」や、バインダーに挟むことを想定してパンチ穴の印を付ける「センターパンチマーク印刷」なども追加されている。



まとめ

 今回のバージョンアップでは、どちらかというとWordにはあったが一太郎に装備されていなかった機能の追加や、操作性向上のための機能改善などが多いように感じられた。

 インターネットディスクに関しては、自宅と会社、外出先とでいつも最新のファイルを編集できるのは嬉しい機能だが、それにはファイルを編集する前に確実に同期をしておくことを、自分自身で習慣化する必要がある。

 会社で編集して同期をとり、続きは自宅でしようと思っても、帰宅後うっかり同期を忘れてそのファイルを編集&保存しようものなら、自宅のファイルの方が更新時間が新しいため、このまま同期を行えば会社で編集した内容がすべて無駄になってしまう。

 それを防ぐには、インターネットディスクフォルダ以外の場所にファイルを保存して、同期をとって手動で内容をマージしてやらなければならない。どれほど便利でも、やはり使う人の正しい管理が必要といったところか。

 個人的には、罫線機能の強化でセル単位の範囲選択やコピー、列幅の均等揃え機能などが便利になった点を大きく評価したい。

 「Altコマンド」と「F1コマンド」については、すでにショートカットキーをバリバリに使いこなしている一太郎ユーザーにとってはさほどありがたい機能ではないだろうが、これからキー操作で一太郎の編集作業を覚えようという初心者ユーザーにとっては、非常に便利な機能と言えるだろう。

特別付録

 最後に、ここまで読んでくれた読者のために、一太郎11を賢く買うためのアドバイスをこっそりお贈りしよう。自分の場合と照らし合わせて、購入時にぜひお役立ていただきたい。

従来からの一太郎ユーザーは……

  • 一太郎10以前(Lite、Smile、Homeを除く)のユーザー→バージョンアップ版(8000円)

一太郎11を新規に購入……

  • 学生ならびに学校関係者→キャンパスキット(8000円)
  • ジャストシステム製品またはWord、Office、ロータスオフィスの正規ユーザー(もしくはいずれかを1万200円未満で購入できる場合)→キャンペーン版(9800円)
  • 上記以外の場合→製品版(2万円)

ATOK14を使いたいなら……

  • 従来のATOKの正規ユーザー→ATOK14バージョンアップ版(5000円、2月9日オンラインでのみ発売)
  • 前述の購入条件に当たる→一太郎11バージョンアップ版、キャンパスキット、キャンペーン版(2月9日に購入可能)
  • 上記以外の場合→ATOK14単体パッケージ(9800円、3月9日店頭発売)

製品名 一太郎11
価格 2万円
対応OS Windows 95/98/Me/NT 4.0/2000
発売元 (株)ジャストシステム
問い合わせ先 03-5412-3939
URL http://www.justsystem.co.jp/

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