先生、質問です!
Q 45nmは65nmより、何がいいんですか?
A 65nmから45nmにプロセスルールが縮小されるとトランジスター1個の面積は約1/2になり、同じサイズのCPUダイに2倍のトランジスターを集積できるようになる。増えたトランジスタは、CPUの場合、キャッシュの増量や機能強化に利用されることが多い。
例えば65nmプロセスのCore 2 DuoシリーズはL2キャッシュ容量が2~4MBだったが、45nmプロセスで製造された新型のCore 2 Duoでは3~6MBに増加している。キャッシュについては第2回を参照してほしい。
また、新しい拡張命令セット「SSE 4.1」にも対応する。拡張命令セットについては第9回で特集する予定だ。
最新トレンド:2年後には32nmプロセスCPUも登場予定
プロセスルールはほぼ2年に一度のペースで縮小される傾向にある。2008年7月時点では、インテルの最新CPUは45nmプロセスで、AMDの最新CPUは65nmプロセスで製造されている。
インテルは、2010年に次世代の製造プロセスである32nmプロセスに移行予定で、AMDは、2008年第4四半期から45nmプロセスで製造したCPUの出荷を開始する予定だ。
■ 著者紹介
石井英男(いしい ひでお)
テクニカルライター。東京大学大学院 工学系研究科出身。在学中に雑誌や書籍の執筆を始め、大学院卒業後、フリーライターに。パソコンのハードウェアをはじめ、ノートパソコンやPDAなどのモバイル機器を専門としている。
太田虎一郎(おおた とらいちろう)
漫画家。かわいいキャラクターとシュールな世界観の絶妙なミスマッチが特徴。漫画ファンを中心にコアな人気を誇る。代表作に『宇宙の法則 世界の基本』(コアマガジン)、『かるき戦線』(芳文社)など。
■ この講座について
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