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工人舎「SC」 キー幅14.2mmの実用性と限界

2008年07月02日 11時00分更新

文● 小浜雅胤/トレンド編集部

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編集者の感想はどうか


 ちなみに、男性編集部員の試用中のコメントは以下の通り。

男性編集者の意見

「キーを見ながらじゃないと打てない。それでもスマートフォンやケータイより全然速く打てるので、持ち歩く意味はあると思う」

「このボディーサイズにした時点で、ブラインドタッチは無理。短文の文字入力など割り切った使い方が前提」

「使い方にコツがある。指を立てればちゃんと打てる。通常より3割ぐらい入力速度は落ちるけれど、15分も使えば慣れて、タッチタイプできた。A4ノートに戻ったら、広すぎて逆に違和感があったけど(笑)」

「スペースキーを親指で打とうと思うと窮屈。でも右手の人差し指で打つようにすると左手のホームポジションが狂わないので、割と快適」

「キー配列が変則じゃないのは評価したい」

「逆に自分は、記号キーを1つずつ削ってもいいから、キートップを大きくしたほうが打ちやすく感じる」

「キータッチは普通。底打ちするぐらい強くキーをたたく人には不向きかもしれない」

「打ちやすくはない。ただし、URL、パスワード、ちょっとしたメモやメールなど、ニーズを考えれば妥当なところだと思う」

「このサイズだと親指タイプしたいところだが、そう思うと若干大きすぎる気もする」

 総じて「楽々タッチタイプができるキーボードではない」という意見。

 それでも指を立てて、指先で軽くタッチするような打ち方をすれば、ある程度対応できるという人がいた。工人舎が言うように、このへんが成人男性がタッチタイプできるキーサイズの限界ということなのだろう。結果として、編集者の評価も「ぎりぎり打てる」と「まったく打てない」のまっぷたつに分かれてしまった。

筆者の手は小さめなので何とかホームポジションに収まるが……

手の大きな人だとかなり厳しい

 ただし、このキーボードの打ちやすさは、手の大きさにかなり左右されるのも確か。男性編集部員の意見はおおむね辛口だったが、男性より手の小さい、女性編集者の意見はどうだろうか?

女性編集者の意見

「往年の名機Libretto 20を思い出させますね。確かに小さいけど、慣れれば何とかなりそう」

「Qの段とAの段、左右のズレが少なくキーがほぼ垂直に並んでいる!私には記号キーの小ささより、中央のYUHJあたりのキーをミスタイプしてしまうことが問題ですね」

「打つのは少し大変だけど、このサイズと重さは女性には魅力。これだけで価値があると思います」

 なお本機の場合、B5ノートなどで一般的な指を寝かした打ち方は適さない。そのため、机の上に置いて打つよりも、膝の上など若干低い位置にマシンを置いたほうが打ちやすく感じた。ただし、非常に小型の本体のため、ひざの上に安定して置くというのも結構難しかったりするが……。

システム手帳と比較

「SC3KP06A」を筆者のシステム手帳と比較。縦幅はほぼ同程度で、女性がカバンに入れて持ち歩くにも苦にならなそうだ

 いずれにしても、手の大きさによって打つ印象が大きく変わるキーボードであるのは確か。ビューアーとしてだけでなく、文字入力もバリバリとこなしたいと考えているユーザーなら、購入前に実機を触って確かめることは必須と言えそうだ。

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