若手のとまどい
苦労する点はまだある。例えば現在なら、障害が発生したときにはソフトウェアなどの診断ツールを使うが、もちろん? リレー式は違う。
「今のコンピュータは、故障した部分をそっくり交換すればいいでしょう。しかし、リレー式はそうはいかないのです。まず、コンソル(操作台)でどの箇所で止まったのかを見て、次に、例えば加算の作業で止まったのなら、加算の試算の流れが記されたタイムチャートを頼りに、故障箇所を特定する。図面から、データがどのように流れているのか、これらが分からなければ故障を直すことはできないのです」(OB・佐藤さん)
マニュアルそのものがないので、当然障害発生時の手引きのようなものもない。つまり、若手は設計図などの図面を読めるようにならなくては保守できない。
「そのためには、まず記号など、基本的な読み方を基礎知識として頭に叩き込む必要があるということです」(OB・竹中さん)
(次ページに続く)
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