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iPhone、100ドルPC、Rolly、Eye-Fi Card、Spider Pro

日本未発売のレアモノ続出! 林信行お勧めの、忘年会で大ウケした「ガジェット5」

2007年12月30日 09時00分更新

文● 林信行

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【3】複数台で場を一気に盛り上げる「Rolly」


 3つ目は、ソニーの「Rolly」だ。これは本当に楽しい。

Rolly

ソニーの「Rolly」。ソニーのウェブ直販「ソニースタイル」における販売価格は3万9800円

専用ケース

筆者は専用のソフトキャリングケース(1980円)で持ち運んでいる

 Rollyを取り出すと、初めて見る人は「思っていたよりも小さい」「かわいい」と驚く。そして踊りを見せると「面白い製品だ」と喜んでくれる。

 ゼロ・ハリ氏も紹介していたが、イベントによっては、私以外にも何人か持ってきている人がいるため、そういう場合は、数台並べて一緒に踊らせるのだ。

 人によってRollyに入っている曲も違うのが常だが、並べて踊らせることの楽しさを知っている人は、皆、Rollyのティーザー広告で使われた曲、Scenario Rockの「Skitzo Dancer」を入れている。

 動きの元となるモーションデータは、パソコンを使って簡単にコピーできるので、これで踊り方を揃えて、後は同時にスタートボタンを押せばいい。これだけで会場は大ウケだ。

 Rollyの踊りを披露していて感じるのは、ネットで見ただけで、本物に触れたことがないという人が意外と多いということ。

 例え実物を見たことがあっても、量販店でカプセルのようなところに押し込められた静止状態のRollyであれば、その踊る様子の楽しさがまったく伝わっていない。

 「Skitzo Dancer」の曲を使った衝撃的なティーザー動画で鮮烈なデビューを飾ったまではよかったが、その後、製品の販売ページを見ると、いきなり「主な仕様 電源 リチウムイオンバッテリー使用/USB電源……」などと書かれた表が現れる。

 このあたりに日本メーカーの戦略の中途半端さを感じて、歯痒くなる。Rollyについて言えば、本当はそんなスペックはどうでもよくて、もっとエモーショナルな部分に訴えるべき製品なのに……。

 そういう意味では、最初に作られていたティーザームービーは、Rollyがある「ちょっと遊びのある暮らし」、「音楽の新しい楽しみ方」といったものが伝わっていてなかなか良かったし、初めて見せた人々の反応も、「そういうライフスタイルはあり」だと指し示している気がする。

 Rollyの楽しい踊りの奥底には、分業体制を進めすぎた日本企業の問題が見え隠れしている気がしてならないのだ。ただ、製品自体は本当によくできているので、機会があればぜひ「踊っている実物」を見てほしい。


(次ページに続く)

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