「昨日の夜、やってたニュース特番見た? あれはチェックすべきだな」「昨日は残業だったし、知らなかった。それに話だけじゃどんな内容だったかいまいち……」こんなやりとりを友人や同僚とした事ありませんか? 聞いた自分も煮え切らないし、話してくれた友人も、せっかくの話題に盛り上がれない。「今日の月9、録画予約してくれたよね」「自分で予約しなかったの」「え~。毎週、楽しみにしてるのに」「そんな事言われても………」なんて家族とつまらない喧嘩に発展したり。
いつもチェックしているニュースも、楽しみにしていたドラマも、日々の仕事に追われ見逃しがちだ。そんな時に、ビデオのようにテープがなくてもすぐに録画できるHDDレコーダーを使っている人も多いだろう。ところがこのHDDレコーダーも録画予約の必要があるため、冒頭のようなやり取りが生まれてしまう。この課題を解決するには、24時間、毎日のようにすべてのチャンネルを録画するしかない。しかし、そんなものがあるわけない………。
いや、ところがそれがあるのだ。それが「SPIDER PRO(スパイダー・プロ)」だ。SPIDER PROは、2.5TBのハードディスクを搭載し、標準設定で最大8チャンネル分のテレビ番組やCMを、24時間、ほぼ一週間にわたって自動的に録画し、録りためた映像を保存・検索することができるスグレモノだ(1.5TB Modelもアリ)。
常にネットを介して最新の番組表や番組/CMのコンテンツ内容のデータを提供しており、番組名やタレント名、企業名、商品名などで検索でき、最新のCMやCMソングも簡単にチェックできる。これらの機能やサービスをLinuxをベースとした軽くて使いやすいインターフェイスを使って操作できる。これまでのHDDレコーダーとは一線を画する機能とサービスを提供しているのがSPIDER PROというわけだ。
このSPIDER PROを出しているのは、台湾や韓国の製造メーカーではないし、もちろん国内大手の製造メーカーでもない。2000年設立の国内ベンチャー企業、株式会社PTPだ。2007年にSPIDER PROがリリースされて、すでに1年が経過しているが、この記事を読まれている方で、SPIDER PROを個人で実際にお持ちの方はまずいないだろう。というのは、現在、SPIDER PROはプロユーザー向けにのみ提供されているからだ。ユーザにとってみれば、夢のようなこのマシンを発想した経緯と、気になる今後の製品戦略について、同社代表取締役の有吉昌康氏にお話をうかがった。