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将来独立したい人必読! なかなか聞けない起業のホント 第7回

第7回 “競争”だけではNG。プロマネの独立に必要な「同業者同士の連携」の発想とは

2007年09月13日 11時15分更新

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試行錯誤のPM経験がベース。独立を考えた理由とは

 村松さんがフリーのプロジェクトマネージャーにスタッフとして参画してもらうようになったのには、コンサルティングやプロジェクトマネジメントの依頼が多く、自分だけでは対応しきれないという理由があったからだが、IT業界においてプロジェクトマネージャーの必要性が認識され始めたのはここ数年のこと。経験が必要な職種であることからも十分な能力を備えている人材は少ないのだ。それでは、村松さんはどのような経緯でプロジェクトマネジメントのスキルを身に付けてきたのだろうか。

「私のIT職のスタートは、メーカーの研究所でのコンピュータの周辺機器のファームウエア開発でした。その後、証券会社にSEとして転職。ところがこの頃にバブル経済が崩壊して、その会社のシステム関連会社に出向しオープン系テクノロジーのSEとなりました。ここで金融関係の超大口案件を受注することになり、そのときはじめて本格的なプロジェクトマネジメントを経験しました。ただ、当時はプロジェクトマネジメントという概念も言葉もなく、海外の情報や関連書籍などで自分で勉強するしかありませんでした。試行錯誤でプロジェクトを推進していく中で、マネジメントのスキルを身に付けていったのです」

 このようにしてプロジェクトマネジメントの基礎を確立した村松さんは、その後マイクロソフトのコンサルティング本部へ転職し、マネージャーとして人材のアサインや管理などをやりながらコンサルティングのスキルも身に付けていったという。

「この時期になってようやくプロジェクトマネジメントの知識体系『PMBOK』が広がり、日本でも1997年にプロジェクトマネジメント学会が発足するなど、日本のプロジェクトマネジメントを取り巻く情勢に大きな変化がありました。そこで、私がやってきた仕事は十分にニーズがあるし、自分の経験で社会に貢献できると感じることができました。それで独立を決めたのです」

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