一度与えた悪い印象はあとあとまで残る
転職希望先の企業から電話がかかってくることも考慮して |
島原:良い印象を与えることも大切ですが、悪い印象を与えない、ということも重要です。人は良い印象は忘れても、悪い印象は忘れないものだからです。なので、採用されたいと思っている会社の人に悪い印象を与えない、これは鉄則です。面接の場だけ注意をしていればいいというわけではありません。たとえば、山崎さんは携帯電話の留守番メッセージはどんなものにしていますか?
山崎:あ、実はけっこう凝ったメッセージにしているんですよ。聞いてみたいですか?
島原:いえ、つまりですね、もし転職を希望している会社が、面接の日程のことなどで、あなたの携帯に電話をかけてきたら、そのメッセージを聞く可能性もあるわけですよね?
山崎:そっか。そうですよね……。やっぱりデフォルトのメッセージにしておいたほうがいいのですか?
島原:転職希望先の人事担当者に聞かれてかまわないものにしておいたほうがいいでしょうね。もし、連絡先を自宅の電話番号にしている場合は、家族にもそのことをきちんと話しておくことも大切ですよ。
山崎:妻には転職しようとしていることはまだ内緒なんですが……。
島原:もし、奥様が会社からの電話を受け、その会社名にぜんぜんピンとこなければ、どこかのセールスかと思うかもしれません。そうなると、「いま夫は外出しておりますが、夫に連絡してすぐに折り返しお電話させます」といった適切な対応ができず、人事の担当者に悪い印象を与えてしまうかもしれません。家族がみんな転職を応援しているということはとても大切なことなんです。
山崎:分かりました。妻にもちゃんと話します。
島原:面接の場所はちゃんと分かっていますか?
山崎:たぶん大丈夫だと思います。
島原:もし分かりにくい場所にあるようだったら、面接の前に下見に行ってみることもお勧めします。出入りする社員の様子なども見ることができれば、面接で、その会社で働く人たちに好印象を持ったと伝えることもできます。
山崎:ひゃ~、下見ですか。みんなそこまでしているんでしょうか。
島原:必ず下見する必要があるとは言いませんが、面接当日、道に迷って遅刻するという大失態も避けられます。そうそう、中には、会社までの道のりを聞いてきたりする面接官もいるんですよ。
山崎:ほんとですか?!
島原:通ってきた道順を説明するには、論理的に話す能力と、常にきちんと周りに注意を払っていることが必要です。そういうところを見る面接官もいます。
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