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スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典第113回

ユーザーがスマホに求めるのは「無限のストレージ」ではない Razerが買収したNextbitから見る

2018年10月29日 17時00分更新

文● 山根康宏

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 昨今はクラウドサービスを使うことが当たり前になっています。そのクラウドをシステムと融合させればスマートフォンをより有効に使うことができるはずです。Nextbitが開発した「Robin」はそんな夢を実現する製品でしたが、登場するのが早すぎました。しかしその精神はRazerに買収され、今後に引き継がれていく予定です。

クラウドストレージ100GBを使えるRobin

 スマートフォンの新興企業は中国発が多い中、サンフランシスコベースのNextbitは2015年9月1日に次世代スマートフォン「Robin」を発表しました。Android OSスマートフォンでありながらも独自のカスタマイズをし、クラウドを融合させるという新しい発想の製品です。AIも活用されるなど、今から数年前の製品としてはかなり意欲的なものでした。

 スマートフォンは日々撮影する写真や動画でどんどんストレージ容量が減っていきます。またアプリを入れていくうちに、使わないものが溜まっていきます。2015年といえばスマートフォンのストレージ容量は32GBが一般的。マイクロSDカードで拡張はできますが、過去写真などは本体内に置いておく必要もありません。

クラウドを自動利用できるRobin

 RobinはAIがスマートフォンの利用状況を判断し、あまり使われないデータやアプリをクラウドに自動的にバックアップします。ユーザーが意識しない状況でバックアップされます。そしてそれらを利用しようとすると、クラウド側から自動的にダウンロードされます。アプリであれば新規でインストールするときと同じ感覚、数秒で落ちてきます。また写真は撮影後すべてクラウドに自動アップロードされ、Robin本体には低解像度のものが保存されます。グーグルフォトとは逆の発想なのが面白いですね。

 結果としてユーザーのデータがクラウドへどんどんバックアップされるため、万が一端末を紛失してもオリジナルデータは残っているということになります。他社のクラウドサービスはバックアップデータをユーザーがあらかじめ指定する必要がありますが、Robinの場合はその設定も不要で自動的に実行してくれるわけ。まさしくクラウド融合スマートフォンです。

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