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「ライブ配信メディア完全解剖 〜過去と今、そして未来へ〜」 第89回

YouTubeがチャットリプレイ機能を実装した狙い

2018年04月19日 17時00分更新

文● ノダタケオ(Twitter:@noda

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ライブ配信のアーカイブ動画を再生すると「チャットのリプレイ」が表示されるように

 2月27日にYouTube日本版公式ブログで発表された「チャットリプレイ機能」を利用できるYouTubeチャンネルが順次広がっています。

 アスキーのYouTubeチャンネルのように、早いところではアナウンスから間もない3月初旬から、私自身が管理しているYouTubeチャンネルでは、3月中旬頃から利用できるようになりました。順次、より多くのYouTubeチャンネルでこの機能を目にすることができるようになっていくはずです。

 YouTubeではライブ配信をすると「アーカイブ動画」として録画を残すことができます。これまではライブが終わった後にそのアーカイブ動画を見ても、配信中、視聴者からどのような内容のコメントがあったのか、どのぐらいの盛り上がりがあったのかを知ることは難しいものでした。

 しかし、これからはYouTubeにおいてもライブ配信を見逃してしまっても、このチャットリプレイ機能によって、ライブではないアーカイブ動画でも「ライブ配信を見ているのと近い感覚を後からでも楽しめる」ようになるでしょう。

 以前この連載でも紹介したように、YouTubeは収益化プログラム条件引き上げによって、YouTubeにおける動画たちへの評価基準は「再生回数より、総再生時間(とチャンネル登録者数)へ」と変わりました。

 再生回数より総再生時間が重視されるようになったことで、従来の“編集してアップロードされる動画”のみならず、“ライブ配信”そのものや、再生回数が伸びにくかった30分や1時間といった長尺の“アーカイブされる動画”も評価の対象」となってきています。

 今回導入されたチャットリプレイ機能は、これまで主体であったアップロードされる動画と同じように、ライブ配信によってアーカイブされる動画にも価値を与えるための、YouTubeが狙う施策のひとつであると感じるのです。

ライブ配信は特性上とても「消費期限が短いコンテンツ」

 ですが、ライブ配信によってアーカイブされる動画は、編集をしてアップロードされる動画に比べ、視聴する人はあまり多くなかったと感じています。

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