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5万円の貝印低温調理器 安物との違いは静かな音と攪拌力

2018年06月30日 12時00分更新

文● 四本淑三

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温度のブレが少ない

 設定した水温との誤差やブレが少ないのも、高級機らしいところ。設定した水温と実際との誤差はどうかを調べ、アンダー1万円のサンコー「SOVDCOOK」と比べてみた。

 ヒーターを覆うステンレス製のカバーは、洗浄のため簡単に取り外せる構造。ヒーターのパワーはサンコーの850Wに対して、貝印は1000Wとパワフル。さすが高級機。

 しかし、水温の設定温度は、サンコーは0.1度単位で設定できるのに対し、貝印は0.5度単位と若干荒い。高級機なのにそれでいいのか。

 とりあえず加熱力を比べてみた。容量6L(口径22cm、深さ18cm)のステンレス鍋に30度の水4.5Lを入れ、室温約20度の室内で、60度まで加熱。サンコーは12分15秒で60度に到達したが、貝印は12分33秒と若干遅かった。ハイパワーなヒーターを積んでいるのに、それでいいのか。

 が、ここからが本領発揮である。

 サンコーは設定温度60度の状態で、本体の水温表示は59.9~60.2度で揺れ動いている。鍋中央の水温を温度計で測っても、59.6~59.7度の間を行ったり来たり。わかっていれば調理に影響するほどではないだろうが、設定した水温との誤差とブレはある。

 一方、貝印は60度に設定すると、本体の水温表示も60度からまったく動かない。実際に鍋中央の水温を温度計で測っても、60.1度。そこからコンマ1度たりともブレなかった。さすが高級機。

 しかし、もっと値段の差を実感する性能差がある。

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