格安SIMの定番機種といえば「HUAWEI P10 lite」だ。3GBメモリーなど今でも十分通用するスペックを持ち、ネットワークはドコモ、au、ソフトバンクのどれでも不利にならない対応バンドの多さがある。
そして、単体で3万円強という買いやすい価格。そんなHUAWEI P10 liteの後継機種である「HUAWEI P20 lite」が登場した。今回au版を購入したので試してみた。
トレンドを抑えながら普及クラスのスペックを底上げする性能
HUAWEI P20 liteとHUAWEI P10 liteは、プロセッサーこそあまり違いはないが、それ以外の部分の違いは大きい。
ノッチ付きの縦長液晶に約1600万画素と約200万画素のダブルレンズカメラ、USB Type-Cの充電端子、顔認証の対応など流行りの仕様を備えている。
性能という面ではメモリーが3GBから4GBへと増えており、快適さが増している。
HUAWEI P20 liteに搭載されるプロセッサーはHUAWEI Kirin 659 オクタコア (動作クロックは2.36GHz×4+1.7GHz×4)で、最近登場の格安人気機種「HUAWEI nova lite 2」と同じだ。
しかし、HUAWEI nova lite 2よりもメモリー容量が多くなっている。最近はスマホもPCと同様にメモリー容量を重視する傾向となっており、HUAWEI P20 liteのクラスで4GBメモリーを搭載してくるのだから、普及クラスのスマートフォンでもRAM容量が底上げされていくときっかけになりそうだ。
そして、あまり言われてないことだが、HUAWEI nova lite 2の無線部分はCA(キャリアアグリゲーション)非対応、Wi-Fi(無線LAN)は5GHz帯非対応だったが、HUAWEI P20 liteはHUAWEI P10 liteと同様にCAも5GHz帯のWi-Fiにも対応となる。HUAWEI nova lite 2に比べるとスペックアップしているようだ。
液晶は5.84インチで解像度は1080×2880ドット。HUAWEI nova lite 2との違いはノッチ付きになっており、液晶サイズに対して本体は大きくなっておらず、表面積における液晶の比率が高まった。表示範囲の隅から隅まで表示させたいならHUAWEI nova lite 2のほうが広くなる。
ノッチ付きのおかげでHUAWEI P10 liteと比べてほぼ変わらない本体サイズは、具体的な数値を見れば長さが2.5mm増えて幅が1mm減り、厚みが0.2mm増えている。
この程度の差なので柔らかい素材のケースならそのままHUAWEI P10 liteのものが入ってしまった。HUAWEI P10 liteからの買い替えでケースはラインナップが揃うまで「待ち」という人も、しばらくはP10 liteのケースでしのぐことができるかもしれない。
さまざまな事業者で販売開始! 販売場所による違いもある
登場したHUAWEI P20 liteだが、販売チャネルは多岐にわたっている。ファーウェイ機が3大キャリアのランナップに加わりはじめていることもあり、今回はauのラインナップでも登場。
引き続きサブブランドのUQ mobile、Y!mobileにもラインナップされ、MVNOの格安SIMでも数多くの事業者が扱っている。
そこで注意しなければならないのは、販売するところによって仕様が微妙に異なっている点だ。販売元によってプリインストールアプリも異なっている。
au版はストレージが倍だが、制限も多め
プロセッサーやカメラなどは、どの販売元のHUAWEI P20 liteでも共通だが、au版のストレージ容量は通常32GBに対して64GBと倍になっている。
さらに、SIMロックされて出荷されることや、削除できない事業者サービスのアプリがプリインストールされている。そして、SIMフリー版でも国内では同時待受はできないが、SIMスロット自体も1つ目しか有効にならない。
ただ、au版でも対応周波数帯が制限されていることはない。いわゆるプラチナバンドと呼ばれるところでは、SIMフリー版と同様にバンド8/18/19/26がサポートされており、SIMロック解除後にドコモ、ソフトバンクのネットワークで使ってもエリアで困ることはないだろう。
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