BIG PAD Campusと関連教育ソリューションが目白押し
ゴッホの名画を8Kモニターで超再現! シャープ、教育ITソリューションEXPOに出展
2018年05月17日 17時45分更新
学校教育をITで支えるためのソリューションが一堂に会した「教育ITソリューションEXPO」が5月16日~18日の3日間、東京ビッグサイトで開催されている。シャープとシャープマーケティングジャパンはこの展示会に出展し、電子黒板やクラウドなどを教育現場に活かしたITソリューションを展示、来場者にアピールしている。
電子黒板 BIG PADを学校向けに――「BIG PAD Campus」
企業の会議室などで用いられ、情報共有に役立っている電子黒板 BIG PAD。そのBIG PADから学校向けに必要な機能を絞り込み、導入しやすい価格に落とし込んだのがBIG PAD Campus。ブースの展示では60型と65型を展示していた。
65型はアノテーションユニットを使うことで手元の教材などを表示し、画面に直接書き込めるシンプルな電子黒板。一方60型はソフトを用いて、複数人が同時に書き込むことができるタイプ。
最大34種類の辞書などが使える学習支援アプリ
タブレットやノートパソコン向けの学習アプリケーションも体験できた。内容は、複数の辞書を横断検索できる「Brain+」、英検受験に向けて個別トレーニングができる「KINTR」、大学生協による「電子教科書」の3種類。
「Brain+」では、基礎学習は13コンテンツ、総合学習34コンテンツを収録し、横断検索ができる。マーキングした箇所を検索するといった使い方も可能。「KINTR」は英検に向けたトレーニングができるアプリで、診断テストの結果に合わせた英語学習ができる。そして「電子教科書」は講義に使う教科書だけでなく、講義資料なども同時配信する。教員による書き込みや生徒側のメモなども共有できるという。
協同学習や個別学習、プログラミング学習を支援するソリューション
タッチディスプレーを活用し、複数人で協同制作したり、考えを共有する「STUDY NOTE 10」や、クラウドを用いた個別学習支援システム「interactive Study」、直感的にROBOHONのモーションを指定することでプログラミング教育ができる「ROBOHON×STUDY NOTE×SCRATCH」など、学習支援ソリューションも目立った。
ブース内に作られたセミナールームでは、実際にロボホンのモーションをつけていくプログラミング体験セミナーなども行なわれていた。
8Kモニターを使った教育ソリューションでは遠隔授業
NHKエデュケーショナルと共同展示されていた8K教育ソリューション コンテンツビューアでは、美術作品の高解像度データを用い、その表現能力や遠隔授業のデモを披露していた。
このデモでは、30Kといった高解像度で撮影された美術作品を8Kモニターに表示することでその細部まで見ることができる様子と、別の場所にあるNHKエデュケーショナルブースとクラウド型Web会議サービス「TeleOffice」で接続し、コミュニケーションを取りながらの遠隔授業を確認できた。
このソリューションは、例えば美術館で収蔵はしているが展示されていない作品をいつでも見られるようにしたり、遠隔地の学生に同様の授業を行なう、あるいは、美術に留まらず、生物や植物の細部を見るといった活用法も考えられる。
8K教育ソリューション コンテンツビューアに用いられた8Kモニターは、近くに寄ってもドットが判別できないレベル。高解像度化された絵画のディテールがよくわかる。ちなみに筆者は油絵出身なので、かつて実物を見た作品もあったが、虫眼鏡などで拡大しない限り、このように作品の筆遣い、画家の息づかいまで確認することは難しいと感じた。8K教育ソリューションによって、新しい発見や学びが得られることを実感した展示だった。