定額通話の充実など、格安SIMがメイン回線として多くの人に広まってきていることを実感する。
そんな2017年だったが、年末の最後に速度を測定して通信速度の傾向を分析してみたい。
測ったのは手持ちがあった「IIJmio」「OCN モバイル ONE」「mineo(Dプラン)」「BIGLOBE」「イオンモバイル」で、比較用でドコモ契約のSIMも測定してみた。いずれもドコモネットワークでの計測となる。
なお、今回は「HUAWEI P10 lite」「Zenfone 3」「Xperia XZ」を交互に利用して、いつものOOKLA Speedtestと、ドコモスピードテストを利用して測定した。
端末による差もあるとは思うが、格安SIMの速度低下はドコモのネットワークとプロバイダーとの接続点にあるとの予想から、端末の違いによる速度変化は考慮していない。
ランチタイムの遅さは相変わらずだが
格安SIMによって細かな違いも
格安SIMと3大キャリアの間には、料金面で大きな隔たりがあり、格安SIMを「安かろう悪かろう」と感じてしまうのも仕方がない。
安さの理由を示す点が混雑時の速度だろう。特に以前から現在まで、ランチタイムの速度に大きな差がある。
最も混雑するであろう12時40分前後の速度は、主要格安SIMが1Mbps未満であることに対して、ドコモ契約でspモードを利用したSIMでは速度低下はあるものの、別格と言わんばかりの高速さを示している。
数字だけ見れば、高い差額を払ってでもドコモなど3大キャリアにしようという気持ちにもなり、格安SIMはどれも低速なのでは? と思ってしまうだろう。ただし、実際に使ってみると格安SIMの中でも使い勝手に違いが出る。
あくまで筆者の経験だが、前回計測したBIGLOBEの場合は、動画サービスなどは12時台でもなんとか見ることができる一方で、IIJmioなどはかなり厳しい。
逆にウェブサイト閲覧の反応という点では、IIJmioはだいたいすぐに画面が切り替わっていくが、BIGLOBEは少し遅いという印象だ。
データ計測をしていても、最初に速度のピークが出るところがIIJmio、全体的に平均して速度が出るのがBIGLOBEという違いがあり、ウェブサイト閲覧のように、最初の反応がサクサク感に直結するような場合はデータの流れ方の差が快適さを上下する。
午後3時台は快適 特にmineoが優秀
午後3時台はどれも快適な速度が出ている。IIJmioとイオンモバイルはダウンロード中の速度が激しく上下するが、mineo、OCN モバイル ONE、BIGLOBEは数字の大小はあるもののほぼ一定の速度でデータが流れてくる。
このあたりのプロバイダーの速度調整のやり方の差や、抱えているユーザーの利用方法の差ということになる。
細かいところを見ていくと、下り速度に限ってはmineoが午後3時台ではドコモと同等の速度を記録し、全体に高速という結果になっている。
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