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柳谷智宣がAdobe Acrobat DCを使い倒してみた第31回

バージョンアップによる変更点を効率よく確認

2つのPDFファイルを比較して異なる部分を見つけてみる

2017年10月25日 11時00分更新

文● 柳谷智宣

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本連載は、Adobe Acrobat DCを使いこなすための使い方やTIPSを紹介する。第31回は、2つのファイルを比較して異なる部分を見つけてみる。

Acrobat DCの「ファイルを比較」機能

 ビジネスでやり取りするPDFファイルの内容がバージョンアップしていくことはよくある。しかし、すでに何らかの資料を受け取って作業を始めているのに、新しい資料を送ってきて、「バージョンアップしたので、変更点ご確認ください」と言われると困ってしまう。

 長い文書だと、全部突き合わせるのは手間がかかりすぎる。しかし、「変更点を箇条書きでください」とか「変更点に注釈入れてくれました?」と返信すると相手の気分を害しかねない。そんな時、Acrobat DCなら問題なし。2つのファイルを比較して、異なる部分を見つけられるのだ。

 まずは、「ツール」から「ファイルを比較」を開き、「比較するファイルを選択」の「古いファイル」をクリックする。ファイル選択ダイアログが開くので、ひとつめのPDFファイルを指定し、続いて新しいファイルを指定する。その後、「比較」をクリックすれば、チェック処理が始まる。

「ツール」から「ファイルを比較」を開く
「古いファイル」をクリックする
ファイルを選択する
「新しいファイル」をクリックする
別のファイルを選択する
「比較」をクリックする

 もし、古いファイルと新しいファイルを間違えて指定してしまったら、中央の矢印をクリックすればいい。処理が終わると、「レポートを比較」というPDFファイルが開き、概要や比較結果が表示される。グラフや数字でばっちり表示されるのでわかりやすい。

分析結果が見開きのPDFとして表示される

 下にスクロールすると、左に古いファイル、右に古いファイルの同じページが並んで表示される。置換された部分は黄色、削除は赤色、挿入は青色でハイライト表示されている。左右のページの該当部分がわかるようになっているので、変更点が一発で把握できる。テキストの変更だけでなく、画像の削除や挿入もわかる。

 テキストの挿入は、Wordの履歴のように作業を記録しているわけではないので、単なる追記が置換となることもあるが、特に問題にはならないだろう。

左に古いファイル、右に古いファイルの同じページが並んで表示される
新旧どちらでも変更点が表示される
削除された文字列もチェックできる
画像に変更があってもチェックできる
実際は挿入なのに、置換として判断されることもある

 第2ツールバーの「フィルター」から比較する項目をオンオフできる。たとえば、画像のチェックを外すと、画像の変更部分が非表示になる。同じく、「表示」から「色凡例を表示」をクリックすると、凡例がポップアップ表示される。また、「古いファイル」をクリックすれば古いファイルだけが、「新しいファイル」をクリックすれば新しいファイルだけが全画面表示される。この画面でも変更点は表示されるので、新しいファイルだけを見て、最新情報をチェックするということも可能だ。

「フィルター」メニューから「画像/グラフィック」のチェックを外す
「表示」から「色凡例を表示」をクリックしたところ
新旧それぞれのファイルのみを大きく表示することもできる

 ボリュームの大きいファイルを比較する際、テキストだけを見るなら「テキストのみを比較」にチェックしておくと、処理が短時間で済む。さらに細かい設定をするなら「設定」をクリックする。比較するページ数を指定したり、文書の種類、レポートで表示する項目などを設定できる。

比較時に「テキストのみを比較」にチェックすれば、時間の短縮になる
「設定」をクリックすると、比較するページ数などを設定できる

 変更部分を右クリックすると、「返信/削除/ステータスを設定」というメニューが現れる。たとえば、新しいPDFファイルの変更部分をレビューして共有するといった場合、それぞれの項目に「承認/キャンセル/完了/却下」といったマークを付けられるのだ。

 「削除」をクリックすれば、変更部分が表示されなくなり、「返信」をクリックすると注釈としてコメントを返信できる。変更点だけを複数人でレビューする、といった作業をする際は、これらの機能を活用するといいだろう。

変更部分を右クリックすると、メニューが開く。「ステータスを設定」→「承認」をクリックしてみよう
親指が上がったマークが付いた
キャンセルだと×マークが付く
完了だとチェックマークが付く
却下だと、親指が下がったマークが付く
削除すると変更点が非表示になる
「返信」で、コメントに注釈を書き込める

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