さとうなおきの「週刊アジュール」 第1回
Azureから新機能が続々、VM、ネットワーク、ストレージのアップデートをまとめて紹介
連載初回から大長編です、Ignite 2017のIaaS新発表にキャッチアップ!
2017年10月06日 13時00分更新
Azure Cost Management
新たに発表されたAzure Cost Managementは、今年6月に買収を発表していたCloudynのソシューションをベースにした、(Azure、AWS、GCPといった)マルチクラウド環境での使用料金の管理、監視、最適化のためのサービスです。
Azureのコスト管理の基本機能は、無料です。Azureのコスト管理のプレミアム機能は、2018年6月まで無料提供されます。AWS、GCPのコスト管理に対しては、Azure Cost Managementの料金として、AWS、GCPの料金の1%が発生します。
詳細は、ブログポスト「Use Azure Cost Management for free」、記事「Azureからリリースラッシュ、『Ignite 2017』開催中」、Azure Cost Managementのページ、Azure Cost Managementのドキュメントをご覧ください。
Azure Cloud Shell、Azureポータル、Azureモバイルアプリ
Azure Cloud Shellは、Webベースの管理コンソール「Azureポータル」やiOS/Androidアプリの「Azureモバイルアプリ」の中で使えるCLI環境です。これまで、Azure CLI 2.0や主要なLinuxベースのCLIが使えるLinuxベースのbashシェルがプレビューとして提供されていました。Azureポータル/モバイルアプリにログインしているユーザーとして、Azure CLI 2.0でもログイン済みの状態になっているので、手動でログインのコマンドを実行する必要はありません。Azure Cloud Shell内のローカルファイルは永続化されているので、Azureポータル/モバイルアプリにアクセスさえできれば、どこからでも同じファイルを引き続き利用できます。
今回、Azure Cloud Shellは、WindowsベースのPowerShellのサポートのプレビューがリリースされました。PowerShellに慣れている方は、Azure Cloud ShellでAzure PowerShellを使ってAzureの管理を行うことができます。
詳細は、ブログポスト「Announcing the public preview of PowerShell in Azure Cloud Shell」、記事「Azureからリリースラッシュ、『Ignite 2017』開催中」、Azure Cloud Shellのページ、Azure Cloud Shellのドキュメントをご覧ください。
また、新機能というわけではありませんが、Azureポータル、Azureモバイルアプリに関するブログポスト「Get the most out of your Azure portal experience」、「Five more reasons why you should download the Azure mobile app」が公開されていたので、併せてご覧ください。
Azure Security Center
Azure Security Centerは、Azure リソースのセキュリティの可視化と制御を行うサービスです。今回、オンプレミスやAzure以外のクラウドで動作しているマシンもサポートするようになりました。他にも、多くの新機能が追加されています。
詳細は、ブログポスト「Azure Security Center extends advanced threat protection to hybrid cloud workloads」(https://azure.microsoft.com/blog/azure-security-center-extends-advanced-threat-protection-to-hybrid-cloud-workloads/)、記事「Azure仮想マシンが『オンデマンド・メンテナンス』に対応、インスタンスの種類も増えた」、Azure Security Centerのページをご覧ください。
Azure Monitor、Azure Log Analytics、Azure Application Insights
Azure Monitorは、Azureリソースの一元的な監視のためのサービスです。プレビューとしてリリースされた、Azureポータル上のAzure Monitorの新しい概要ページでは、ログ収集/分析サービス「Azure Log Analytics」、アプリケーションパフォーマンス管理サービス「Azure Application Insights」を統合し、アプリからインフラまでのあらゆる監視をサポートするようになりました。
Azure MonitorのメトリックをサポートするAzureサービスが多数追加され、多次元メトリック、新しいメトリック表示のプレビューもリリースされました。
詳細は、ブログポスト「End-to-end monitoring solutions in Azure for Apps and Infrastructure」、「Get started with Monitoring in Azure」、「Azure Monitor: New services and capabilities for metrics」、Azure Monitorのページをご覧ください。
Azure Log Analyticsは、最近、Azure Application Insightsのプラットフォームと統合され、Azure Application Insightsが使っていたクエリ言語をサポートしていました。
これまでは、単一のAzure Log Analyticsワークスペース、またはAzure Application Insightsアプリの中でしかクエリできませんでしたが、今回、複数のAzure Log AnalyticsワークスペースやAzure Application Insightsアプリにわたるクエリが可能になりました。
詳細は、ブログポスト「End-to-end monitoring solutions in Azure for Apps and Infrastructure」、「Azure Log Analytics – meet our new query language」、「Query across resources」、Azure Log Analyticsのページ、Azure Application Insightsのページ、Azure Log Analyticsクエリ言語をご覧ください。
次は、ネットワーキングの新機能を紹介しましょう。
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