このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢第167回

Samsungの”お膝元”ベトナムのスマホ事情、SamsungとAppleが強く、Oppoも人気

2017年01月11日 10時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 少子高齢化の日本から見ると信じられないような国がある。国民の平均年齢が30歳を下回るというベトナムだ。12月末、短時間だがベトナムの首都ハノイを訪問する機会があった。若さと活力だけでなく、新興国ならではの活気も感じられるパワフルな市場。コンシューマーの携帯電話のトレンドはどうなっているのだろうか?

ベトナムで携帯電話を中心に電気製品を扱うthegioididong.comで店員に話を聞いた

SIM契約数が人口を上回る国、スマホは4人に3人が利用

 まずは基本的な情報から。ベトナムは人口が約9300万人、このうち約30%がハノイ、ホーチミンといった都市に住み、日常的にインターネットにアクセスできる人は約半分の4850万人。その男女比もほぼ半々だ。ソーシャルメディアはインターネットユーザーの約8割が利用しており、モバイルインターネットの普及率は60%近く。そして一人あたりのGDPは約2100ドルだ。

 街では携帯電話は珍しくなく、新興国によくある2台持ちも多い模様。ベトナムは携帯電話の加入者数が人口を上回っており、1人が複数のSIMを利用しているようである。ただし政府は取り締まりを厳しくしており、SIM購入には身分証明書が必要となったそうだ。

 ハノイはバイクがたくさん通っているが、2人乗りのバイクの後ろでスマホをタッチしている人はともかく、バイクを運転する人がハンドルに当てた手にスマホを持っているのを見るとヒヤリとした。ミツバチのようにくまなく道中を走るバイクを活用し、Uberは「Uber Moto」としてバイクの後ろに乗せてくれるシェアリングサービスを展開しているそうだ。

ベトナムではUberも二輪。偶然にもUber Motoの運転手と見られるUberヘルメットをつけた男性を見かけた

 スマートフォンの基本的な情報としては、携帯電話の出荷に占めるスマートフォンの比率は51%となっている(IDCによる)。実際に利用されている携帯電話としては、スマートフォンは4分の3近くを占め、52%がAndroid、20%がiOSという(地元のモバイルサービス企業、Appotaのデータによる)。

Samsungはベトナムに大きな工場を構え、シェアもトップ
若者を狙うマーケット戦略が成功しているOppo

 街中に携帯電話の中古ショップ、SIMやプリペイドカードを購入できる店があるが、ハノイの北部にあるthegioididong.com(ベトナム語で”モバイルの世界”)というショップに案内してもらった。ベトナム内に200以上、ラオスや中国を入れると合計で1100以上の店舗を持つという大手チェーンだ。

 店内に入ると、目立つところにSamsung、ソニー、そしてOppoの端末を紹介するコーナーが設置してある。Samsungはベトナムに大きな工場を持ち、数々のスマートフォンをアセンブリしている(あの「Galaxy Note 7」もベトナム製だ)。

 実際、Samsung一社でベトナムの輸出額のかなりの割合を占めるとか。それもあってだろう。Samsungの存在感は明らかだ。ハノイのノイバイ国際空港の第2ターミナルを出ると、蒸し暑さとともにSamsungの広告が目にはいる。街の中でもSamsungの看板が目につく。

ハノイ・ノイバイ空港の第2ターミナルは日本の政府開発援助(ODA)プロジェクト。Samsungの広告が並んでいた

 さて、ショップの店員さんに感触としての人気を聞いたところ、1位は納得のSamsung、そして2位はOppo、3位はAppleだった。Oppoは中国のスマートフォンメーカーで、人気が下降気味となったXiaomiに変わって国際的にも存在感を増している。ハノイの街でもブランドカラーのグリーンを配したOppoの看板(本物かどうかは別として)を見かけた。

 Oppoの魅力については「Samsungやソニーより安いのに、スペックは同等で電池持ちはいい。マーケティングも良い」とこの店員は語る。若い人には「Samsungより人気かもしれない」とのことだった。彼自身はソニーの「Xperia Z3」を持っているらしいが、次はOppoも検討に入れているとのこと。

 Oppoのハイエンド「F1s」は599万ベトナムドン(約3万円)。5型HD液晶をCorning Gorilla Glass 4で保護し、リア8メガ/イン5メガのカメラに、デュアルSIMが利用できるLTE対応の「A37(Neo 9)」は369万ベトナムドン(約1万9000円)だ。IDCによると、2015年のベトナム市場でのスマートフォンの平均価格は183ドル(約2万円)なので、Oppoは平均的な価格帯と言える。

Oppoはベトナムで大きな成功を収めている様子

 Appleは、「iPhone SE」(16GB)が平均月収を上回る899万ベトナムドン(約4万6000円)、「iPhone 7」になると1879万ベトナムドン(約9万6600円)。普通の人にとっては、どうやって手に入れるのか謎だ。Appleは2015年に正式にApple Vietnamを立ち上げている。なお、SamsungはハイエンドのGalaxy Sシリーズ(32GBのS7は1499万ベトナムドン)よりも、Galaxy J、Galaxy Aなどのラインが人気だそうだ。IDCのデータでは、シェアトップはSamsungで35%、Appleは24%とのこと。

前へ 1 2 次へ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

ASCII.jp特設サイト

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ピックアップ

富士通パソコンFMVの直販サイト富士通 WEB MART