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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” ― 第439回

冬の陽射しを浴びた年末年始猫

2016年01月08日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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真新しいおうちの玄関にちょこんと座ってたハチワレ猫。良い顔をしております。このおうちで飼われてるのか、お正月で誰もいなくてポカポカする昼寝場所に最適だったのかはわからないが(2015年1月)

 2016年になりました。この連載も9年目となろうとしております。本年もよろしくお願いします。

 という感じでお正月猫でも撮りまくろう、と思っていたのであるが、私事で恐縮だけど新年早々腰を痛めてしまいまして重いカメラを持って歩き回ることができず……猫を撮る時って猫に合わせて構える高さを自在に変えるので、腰に結構負担なのである。

 そこでテーマ変更。冬の猫は日向で撮れ。

 冬は寒いので猫は日向にでてくるのである。特に真っ昼間。

 猫が活発に動き回るのは早朝や夕刻で、昼間はどっかに隠れて昼寝してることが多いのだが、冬は寒いので暖を求めて日向に、でも人目につきづらい場所をさりげなく選ぶ。

 逆にいえば、陽射しを浴びた猫を撮るなら冬! である。しかも(地域によるので一概にはいえないが)冬の晴れた日は空気がきりっとしてるし、太陽の位置が低いので影が長く伸びて陰影も楽しめる。

 例えばこんな場所に。

 どこにいるか。左下の低い塀の上。この角度からだとよくわかるけど、人は右手にある緑道を歩くものだから、なかなか見つからず、猫的には最適なポイントなのだ。

ちょっとした用水跡の緑道。その脇に白猫とハチワレ猫がちょこんと座って日向ぼっこしてたのである。左下に注目(2015年12月 カシオ EX-ZR3000)

 でも一度見つけたらこっちのものである。

 白い壁に白い猫。さては保護色で隠れようとしているなと突っ込みたくなるほど溶け込んでるではないか。敬意を表し、起こさないよう望遠でそっと撮る。

日向でお昼寝中。白い壁に白い猫。撮るときはプラスの露出補正をかけるべし。耳がカットされているのでこのあたりの地域猫なのだろう(2015年12月 パナソニック LUMIX DMC-FZ300)

 冬の陽射しは低い。低いから影が長く伸びて明暗差がはっきりした絵になる。特に午後の陽射しはいい影をたくさん作ってくれる。猫がその影に入っちゃうと目立たなくなるが、冬なので日向に出てくれるのである。ありがたや。

 さらに、冬ならではの光と影を強調するために、モノクロに仕上げてみた。その方が(猫もちょうど白黒だったし)猫が際立ってくるのだ。おもしろいものである。

公園の片隅でのんびりしてた白黒の猫。コントラストが強めの白黒に仕上げてみた(2015年12月 富士フイルム X100S)

 ここからは新年猫を少し。

 元旦、初詣の帰りに散歩してたら、市の勤労福祉会館の階段にもやっとした固まりを発見。猫である。

 南側の階段で陽射しがあたり、なおかつ正月休みで人も出入りしないので猫にはかっこうの場所だったのである。

冬猫の大好物といえば、北風が当たらず陽射しだけを享受できる南向きの階段。急に人がきてびっくりしたのか(田舎なので正月は驚くほど人通りがないのだ)、ちょっと起き上がり気味(2016年元旦 オリンパス OM-D E-M1)

 そーっと近づいたのだけど、びっくりして逃げられちゃってすまんことをした。

 たたたっと階段をかけおり、道路の側溝に飛び込んでこっちをちらりと見たその姿がなかなか愛らしかったのでよしである。

あ、逃げちゃった、と思ったら、側溝に飛び込んでこちらを振り返る。その瞬間を逃さずに。猫も側溝に入るのが好きなのである(2016年元旦 オリンパス OM-D E-M1)

(次ページに続く、「冬の猫は日向である

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