苦しいながらも上位に行けそうなレース展開だったが……
9月20日、決勝日。SUGOがここまで天気が良いのは何年ぶりだろうか、というほどの快晴。ここ数年はレースの途中で雨が降ってきて、そこでの判断が裏目に出て順位を落とすという展開だっただけに、今年こそはと期待がかかる。
予選は10番手だったが、これまでも決勝ではじりじりと順位を上げていったので、それほど心配はない。スタートはいつもどおり片岡選手。
スポーツランドSUGOはコース幅が狭く、オーバーテイクポイントが少ないという特徴のサーキットだ。これまで片岡選手は1周目に仕掛けて順位をあげてきたが、今回はさすがに1周目から順位の変動はナシ。トップ陣は激しいバトルを繰り広げているが、ミクSLSは10位のままレースが進んでいく。前との差は詰まるが抜くキッカケがなかなかなく、そろそろピットインというタイミングでGT500のマシンが大クラッシュ。そのままセーフティーカーランになった。
このセーフティーカーランのタイミングはちょうどレースも半分が過ぎようとしている場面であり、ピットオープンの合図でGT500、GT300のほぼすべてのマシンがピットインをすることになった。SUGOはコースだけでなく、ピットも狭いのでどのマシンも斜めにピットに入れる。そして作業が終わったマシンから続々と出て行くのだが、ピットロード出口に近い位置のマシンが、ピットロード上で動けなくなってしまい、出ようとしていたチームのマシンはストップを余儀なくされてしまった。
このピットに入らずステイアウトを選択したマシンや、先にピットから出たマシンはすでにレースに復帰しており、この時点でピット渋滞にハマってしまったマシンは周回遅れにされてしまった。残念ながらミクSLSもそのうちの1台になっていた。
さらに、セーフティーカーが解除されたあと、ピットロードはレッドシグナルとなってしまい封鎖され、ここでもストップさせられてしまう。すでにコースを走っているマシンとはどんどん差を広げられてしまい、完全に勝負権を失ってしまった。
谷口選手に交代して、ようやくピットから出た頃には23位と最下位近くまで順位を落としてしまい、残り周回数を考えると10位以内のポイントゲットも絶望的だった。
しかし、谷口選手は少しでも上を目指し、上位陣に迫るタイムで徐々に順位を上げていく。65周目にはなんとか16位まであがってきたが、かなり広がってしまった差をこれ以上詰めることは難しく、16位のままレースは終了した。
今季3度目のノーポイントのレースになってしまったことで、2戦を残して無念にもチャンピオンシップから離脱となってしまった。来年に繋げるためにも、次戦オートポリス(大分)と、最終戦ツインリンクもてぎは好成績を収めたいところだ。
(次ページでは、「関係者インタビュー」)
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