何気ないスナップでも
腕を上げたと感じさせるディスプレー
iPhone 6 Plusを選んで良かった、と思う瞬間は、写真や動画を撮影する瞬間ごとに訪れます。もちろん写真や動画が美しい仕上がりになることももちろんですが、カメラを構えた瞬間、ディスプレーに映し出されるレンズを通した風景は非常にリアルで、驚かされるほどです。
特に60fpsに設定してのビデオ撮影は、画面の中の動きの追従も速く、そのリアル感はより高まります。ディスプレーをファインダーとした際の感動は、動画撮影の方が高いのです。ついつい、ビデオを撮りながら、静止画撮影のシャッターを切るのが楽しくなってしまいます。
残念ながら王滝村入りがやや遅く、グルメを撮影するには至りませんでした。王滝村の後、京都でもiPhone 6 Plusで写真を撮っていましたが、たとえば苔寺の隣にあるやや薄暗い茶屋で頂いたとろろそばは、青のりまで描ききっている様子が撮影前から得られます。
ついつい自分の写真の腕が上がったんじゃないかと勘違いしそうな満足度で、写真を撮影することができます。
日が差す場所では工夫が必要
完璧に見えるiPhone 6 Plusのカメラですが、これはiPhone 6でも共通ですが、日が射しているところでの撮影には注意が必要そうです。最初の写真は今回王滝村を目指した相棒のクルマ「86」(マニュアルミッションのレンタカー)の写真。やや黄色がかった晩秋の中にたたずむ1台、という風情ですが、これは筆者が狙った雰囲気ではありませんでした。
日が傾いてきた時間帯、1984年9月の長野県西部地震の際に発生した土石流でせき止められてできた「自然湖」を撮影していたときのこと。湖の上流から強い日の光が差し込む風景ではあったのですが、その日の光の影響で大きく日差しが映り込んでしまっていました。ちなみにこの記事の冒頭の写真が、きちんと日の光を防いだ写真。
体の向きを変えて撮影しても良いのですが、そうすると被写体に対する角度が変わってしまいます。そこで、日が差す方向に手で日陰を作り、レンズに横から日の光が入らないようにする必要がありました。カメラのレンズには、こうした現象を避けるための「レンズフード」という道具がありますが、今後iPhone向けにもそういう道具が出てくるかもしれません。
(次ページでは、「インカメラの威力とパノラマ」)
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