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T教授の「戦略的衝動買い」 第294回

待望のGoogle Watch「LG G Watch」を衝動買い!

2014年08月06日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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音声認識による文字変換でメールを作成
ただし新規送信はあまりうまくいかない……

 Googleの崇高なコンセプトに基づき、昔の腕時計型デバイスの不備を修正しつつ、現代的なクラウド技術と音声応答の経験を盛り込んだGoogle Watchではあるが、実際に使ってみるとまだまだ未完成なベータ版的イメージが拭い切れない。

 スマホをカバンから取り出すことなく、他人のFacebookの書き込みをG Watch上で見て、問答無用ですべてに「いいね!」を送りたいFacebookジャンキーにはなかなか便利なデバイスかもしれない。

 残念ながら、普通のユーザーが音声入力や音声認識による文字変換メールを送りたいと思っても、今はリスク満載のバクチ的状況だ。

 手ぶらのヘッドセットが普及しない国内で、G Watchに向かって話しかけることが恥ずかしくないかどうかは別にして、G Watchでは発話(音声入力)によってある種の操作を行なったり、テキストメモを書いたり、目的の人にメールを送ったりすることが可能だ。

「OK Google」と発話するか画面にタッチして、メモ内容を発話することでテキストメモとして残すことができる

「OK Google」と発話するか画面にタッチして、メモ内容を発話することでテキストメモとして残すことができる

 G Watchに向かって「OK Google」と発話するか、画面をタッチして「お話ください」という画面を表示させ、スクロールして詳細メニューに入って行くかのどちらかで使用開始となる。

実際に発話した内容がこのようにサーバーでテキスト変換されてG Watch液晶上に表示される。内容が正しければ保存し、やり直す場合は画面上の「×」を押して再度やり直すこととなる

実際に発話した内容がこのようにサーバーでテキスト変換されてG Watch液晶上に表示される。内容が正しければ保存し、やり直す場合は画面上の「×」を押して再度やり直すこととなる

サーバー側でテキスト変換された発話内容は「備忘録」としてオーナーメールアドレスに送付される。この機能はなかなか便利だが、あくまで音声認識精度とスピード感に対する感覚は個人差があるだろう

サーバー側でテキスト変換された発話内容は「備忘録」としてオーナーメールアドレスに送付される。この機能はなかなか便利だが、あくまで音声認識精度とスピード感に対する感覚は個人差があるだろう

PCをメインに使ってるユーザーならPCのGmailでも同様だ

PCをメインに使ってるユーザーならPCのGmailでも同様だ

 音声発話されたメモはGoogleで実績のあるサーバー側の音声認識技術でテキスト化され、事前に登録されたオーナーのメアド宛に“備忘録”として送信される。これは時々、誤認識はあるが、スマホでの実績もありかなり便利な機能でもある。

 同じように発話による音声認識でテキストメールを発信することも可能だ。ご存知のように、メールには送られてきたメールに対する“返信メール”と、単なる“新規発信メール”がある。

 前者は相手先がすでに確定しているのでG Watchの画面タッチで返信であることを指定し、あとは内容を発話すれば大丈夫だ。

音声→テキスト変換メールもメモの応用としてサポートされている。宛先もタイトルも一気に発話してメールを送信する仕組みだが、極めて成功率は低い

音声→テキスト変換メールもメモの応用としてサポートされている。宛先もタイトルも一気に発話してメールを送信する仕組みだが、極めて成功率は低い

 しかし、新規発信メールは、宛先とタイトルを発話するので、両者の認識はなかなか難しく、筆者が何十回とやったテストでも、きちんとメールが発信できる確率は極めて低かった。

テストとして「T教授にメール送信、 これはGoogleの音声テキスト変換メールのテストです」という内容を発話してメール送信してみた。原稿のために何度この同じ文章を読んだか忘れてしまった。(^_^;)

テストとして「T教授にメール送信、 これはGoogleの音声テキスト変換メールのテストです」という内容を発話してメール送信してみた。原稿のために何度この同じ文章を読んだか忘れてしまった。(^_^;)

恐ろしいことに、発話が完了してGoogleサーバーが自分の思う通りに文字認識を終了すれば、発話者の了解を取るプロセスもなく、ただちにメールは発信される。宛先を誤認識していたら、まったく関係ない相手にメールが届くこともあるし、文章が間違っていてもそれは同様だ。中止するにはG Watchがメールをスマホに送信している間に、画面上に表示されている「×」アイコンにタッチするしかない

恐ろしいことに、発話が完了してGoogleサーバーが自分の思う通りに文字認識を終了すれば、発話者の了解を取るプロセスもなく、ただちにメールは発信される。宛先を誤認識していたら、まったく関係ない相手にメールが届くこともあるし、文章が間違っていてもそれは同様だ。中止するにはG Watchがメールをスマホに送信している間に、画面上に表示されている「×」アイコンにタッチするしかない

 音声変換したタイトル文章の検証画面もなく、送り先のメアドやタイトルを誤認識変換したまま発信してしまうケースも多々あり、実際に使うにはかなりのリスクが伴う背伸び仕様だ。

 もちろん送信中止は可能だが、ほんの短い送信時間中に、「×」アイコンをタッチしてストップさせなければならない。

実際に私宛に発話した内容が、テキストになったメールが送られてきた

実際に私宛に発話した内容が、テキストになったメールが送られてきた

宛先誤認識でも一気にメールは送ってしまう大胆さではあるが、メールの宛先が複数のメアドを持っていた場合は、どちらに送付するか聞いてくる心の細やかさはあるようだ。(^_^;)

宛先誤認識でも一気にメールは送ってしまう大胆さではあるが、メールの宛先が複数のメアドを持っていた場合は、どちらに送付するか聞いてくる心の細やかさはあるようだ。(^_^;)

(次ページに続く、「真夏の屋外では何も見えない腕時計……」)

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