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9つのクラウドストレージの機能をじっくり比べてみた

Dropboxから浮気したくなるクラウドストレージ比較!

2014年06月13日 11時00分更新

文● 外村克也(タトラエディット)

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有料ながら安定性の高い「SugarSync」

名称:SugarSync
URL:http://www.sugarsync.jp/index.html
無料プラン:なし、5GB(30日無料トライアル)
有料プラン:30GB(500円/月)、60GB(750円/月)、100GB(1000円/月)、250GB(2500円/月)


 Dropboxとほぼ同時期の2008年にサービス・インした老舗的なクラウドストレージサービス。シンプルで設定項目の少ないDropboxにくらべて、ローカルストレージ内の好きなフォルダーを指定して同期できるという自由度の高さがヘビーユーザーの注目を集めた。

 マイドキュメントやマイピクチャといった個人フォルダーはもちろん、デスクトップなどのシステムフォルダーも同期対象に指定可能。わざわざサービス指定のフォルダーに保存するのは面倒というものぐさな筆者にとっては、デスクトップに放置するだけで他のPCと同期できるのが手軽だと感じた。

 クラウドストレージサービスとしては珍しく、無料アカウントの提供はない。30GB(月額500円)からの有料サービスに登録する必要がある。なお、新規アカウントを登録する際に30日間の無料トライアルを利用できる。

デスクトップクライアントアプリでは、同期したいPC内のフォルダーを指定可能。「デスクトップ」といったシステムフォルダーも指定できる(左)。ウェブ版はファイルのアップロード&ダウンロードができる

iOSおよびAndroidアプリがある。ファイルのアップロードやダウンロードが可能

ファイルにメモを付加! 共有での作業がしやすい「Box」

名称:Box
URL:https://www.box.com/ja_JP/home/
無料プラン:10GB
有料プラン:100GB(600円/月(1ユーザー)、無制限(1800円/月(1ユーザー)3名から)


 複数のPC間のフォルダーを、クラウド経由で統一できる同期型のサービス。最大の特徴は、ファイルに対して期限やメモを設定してタスク管理ツールとして利用できるところにある。フォルダーを共有してチームでの作業場所として利用するとき「資料を◯日までに作成する」といったプロパティを与えておくことが可能。共有しているユーザーのトップページに通知されるために、情報の伝達がスムーズに行なえる。クラウドにアップロードしたのちにメールを送信するという煩わしさがなくなる点がいい。

 iPhoneやiPadといったiOS端末を利用している場合は、対応アプリが多い点にも注目しておきたい、サービス・イン当初からAPIが公開されているため、「GoodReader」といったiOSの定番アプリでも利用することができる。無料アカウントの場合に利用できる容量は10GBまでで、有料プランは、100GB(月額600円)より。Boxは法人向けに事業を転換しているため、企業向けプランはコンプライアンスメールのアーカイブなど、セキュリティーを強化した機能を利用できる。

同期フォルダーの指定などが行なえるクライアントアプリ「Box Sync」(左)。ウェブ版ではコメントなどが付いたときに画面上部へ通知される(右)

iOSとAndroid版アプリがある。ファイルのアップロードやダウンロードが可能

共有機能などはないがコストパフォーマンスが抜群の「Amazon Cloud Drive」

名称:Amazon Cloud Drive
URL:http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html?docId=3077664656
無料プラン:5GB
有料プラン:20GB(800円/年)、50GB(2000円/年)、100GB(4000円/年)、200GB(8000円/年)


 Amazon.co.jpが提供するクラウドストレージサービス。他のサービスがファイルの共有や変更履歴の保存といった機能を持つが、Amazon Cloud Driveはそうした付加機能がほとんど用意されていない。ファイルをアップロードしたり、クラウド内のファイルを別のフォルダーに移動するという、ごくごくシンプルな機能のみの提供となる。機能を割りきった反面、有料プランは20GBで年額800円と、かなりリーズナブルな価格設定となっている。

 ただ、Windowsでデスクトップクライアントを利用するには注意したいポイントがある。ローカルストレージのユーザーフォルダーが日本語名の場合、初回ログオン時のアカウントが通らず利用できなかった。数時間悩んだが、英語のユーザーフォルダーを用意することで解決。Windows 8以降はMicrosoftアカウントに関連付けていると、日本語のフォルダーが作成されることがある。このフォルダーはあとから変更できないため、Amazon Cloud Driveを利用するには別途アカウントを作成する必要があり、正直使いにくかった。

デスクトップクライアントはPCの登録を解除するボタンとアプリのスタートアップのオン/オフを切り替えるという項目のみ設定可能(左)。ウェブ版はファイルのアップロードおよびダウンロードができる(右)

写真を管理できる「Amazon Cloud Drive Photos」。iOS版とAndroid版がある

(次ページ、「大容量が魅力! HDDをまるごとバックアップできる“保管型”サービス」に続く)

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