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シースルーモバイルビューワー新型「MOVERIO BT-200」を活用!

メガネの町・鯖江で行なわれた電脳アプリARコンテスト

2014年05月16日 12時00分更新

文● 林佑樹 取材/撮影● アーク・コミュニケーションズ

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企画部門でも専用的なアプリプランが多く登場

 企画部門はアプリの実機ではなく、文字通り企画のプレゼンとなる。こちらも下記の通り、万能型アプリではなく主な機能に最小限の肉付けをしている点をチェックといったところだ。ここではいくつか気になったものを紹介していく。なお、プレゼン全体の様子は、鯖江市のUstreamチャンネルにログが保存されているので、気になる人はこちらもチェックしてほしい。

企画部門最優秀賞「鯖江職人アプリ」

 伝統工芸を支援するアプリ。紙に描いた絵をアプリで読み込むと、アプリ上でその描いた絵の入った器が立体的に見えるようになるというコンセプトだ。後継者不足に悩む伝統工芸のジャンルの一助を考えたという。

 プレゼンを行なった古澤貴倫さんはアプリと教育に興味があり、インド式かげ算塾というアプリの開発をしていたこともある。それと鯖江の伝統工芸をミックスしたものが、鯖江職人アプリというわけだ。今後の展望としては、スポーツや物流の分野でアプリを開発してみたいという。

企画部門市長賞「OTON GLASS」

 SNSで見たことのある人もいるだろう。失語症の補助にITを用いるというものだ。インターフェースとしては「まばたき」を使用、そのほかはライフログも取得するというもの。読み書きに依存しないため、失語症の補助以外にも外国人向けのデバイスとしても視野に入れている。たとえば、多数の国の人が集まるオリンピックにも対応可能なのだそうだ。

 具体的なビジョンはオフィシャルサイトを見るとよくわかるが、自然にサポートすることに重きを置いている。同サイト内の動画をまずはチェックしてほしい。

企画部門CODE FOR SABAE賞「つくろう! 電脳ペットが住みやすい世の中」

 電脳ペットといえばポストペットを思い浮かべる人が多いと思うが、スマートグラスであれば視界にペットが表示されるため、今まで以上に感情移入しやすくなる。このあたりは、Oculus Riftで俺たちの天使、ミクさんを筆頭にマーベラスな世界が広がっているため、周知の通りといってもいい。

 「つくろう! 電脳ペット」はもっと実世界に寄ったもので、町でゴミ拾いをし、ゴミが落ちている写真とゴミを掃除した写真を送信すると、それが評価され報酬としてアプリのペットがもらえるというもの。ペットはエサをあげて育てることができるなど、入手までも含めてゲーム性が用意されている。ミドルウェアとして用意されると、景観保護活動のアイテムとしても活用できるほか、フィールドを使ったアドベンチャーゲーム用にも耐えそうだ。

企画部門セイコーエプソン賞「cooking!」

 調理用のアプリ。日々のご飯作りにITデバイスを持ち込む、というのはスマホやタブレットで実現している。とはいえ、レシピをチェックには顔を近づけたり、操作したりと調理に集中しにくい面もある。そこをスマートグラスで解決するというもの。

 スマートグラス上にレシピや調理動画が表示されるため、ハンズフリーで情報を取得できる。シンプルだが、生活に密着しやすいデバイスなので、クックパッドが広まったときと同じように、スマートグラスでもクッキングアプリが人気となる可能性は高い。なお開発は女子大生ふたり組。

 アプリ部門と企画部門の様子をチェックしてきたが、これらはそれほど遠い世界の話ではない。スマホやHMDを愛用するユーザーであればプレゼンの意味はすぐに理解できるはずだ。

 「実体験! 電脳コイルの世界」の開発者である秋田潤さんがいうように、スマートグラスは万能のデバイスではない。それでも便利になる要素は多々あり、エンタメ面でも拡張性は高い。2014年末〜2015年にかけて多数登場しそうなスマートグラスの動向を、しっかりと押さえておいて損はないだろう。

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