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初夏のデジカメ新製品を徹底チェック! 第1回

ミラーレスからコンデジまで、夏前に買いたい注目新デジカメ7機種

2014年05月13日 12時00分更新

文● 周防克弥

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一風変わった写真も手軽に撮れる
ニコン「Nikon 1 V3&J4」

「Nikon 1 V3」の本体サイズは幅110.9×33.2×高さ65mm、重量はバッテリーとメディア込みで約324g。標準キットに含まれる10-30mmレンズはズームリングは電動スイッチになっいる。ゆっくり回すとゆっくりズームがはじまり、早く回すと素早くズームする。感覚的にちょっと遅延を感じるので慣れが必要だ。電源オフの状態ではレンズカバーが動作するのはうれしい

「Nikon 1 J4」の本体サイズは幅99.5×奥行き28.5×高さ60mm、重量はバッテリーとメディア込みで約232g。J4も標準ズームは同じ電動の10-30mm。ボディカラーに合わせてレンズの色もちゃんとラインナップされているが、交換レンズにすべての色が揃っているわけではない

 ニコンからは1型センサーを採用する「Nikon 1(ワン)」シリーズの最新機種「Nikon 1 V3」(ボディーのみの実売価格は8万1000円前後)と「Nikon 1 J4」(同6万5000円前後)の2台が登場した。

 画素数はともにローパスレスの約1839万画素でスペック的には同一のセンサーと思われる。それぞれラインナップ的にはV3がフラッグシップモデル、J4がミドルレンジモデルとなるが、センサーをはじめとして機能的にも共通点が多い。

V3の背面液晶は3型。タッチ対応になっている。左側には縦にボタンが並び同社のデジイチのようなインターフェイスだ。上部右側にはコマンドダイヤルがありマニュアル的な操作感だ、カスタマイズ可能なボタンが多くあり自由度が高い

V3の背面液晶は3型。タッチ対応になっている。左側には縦にボタンが並び同社のデジイチのようなインターフェイスだ。上部右側にはコマンドダイヤルがありマニュアル的な操作感だ、カスタマイズ可能なボタンが多くあり自由度が高い

J4の背面液晶も3型でタッチ対応。V3と違いこちらはシンプルな背面だ

J4の背面液晶も3型でタッチ対応。V3と違いこちらはシンプルな背面だ

V3の上面。電源スイッチはシャッターボタン軸にレバーが配置されている。背面側から操作できるコマンドダイヤルと前面側にもダイヤルがあり、設定パタメータの変更がしやすい

V3の上面。電源スイッチはシャッターボタン軸にレバーが配置されている。背面側から操作できるコマンドダイヤルと前面側にもダイヤルがあり、設定パタメータの変更がしやすい

J4の上面。モードダイアルの数が少なく、マニュアル系のモードに切り替えるにはモードダイヤルを「C」マークのついたカメラアイコンに合わせてメニューから選ぶ。このあたりは従来モデル「J」シリーズに共通のインターフェースだ

J4の上面。モードダイアルの数が少なく、マニュアル系のモードに切り替えるにはモードダイヤルを「C」マークのついたカメラアイコンに合わせてメニューから選ぶ。このあたりは従来モデル「J」シリーズに共通のインターフェースだ

V3のバッテリーの交換は底面から、メディアは側面から交換する。記録メディアはmicroSDカードを採用

V3のバッテリーの交換は底面から、メディアは側面から交換する。記録メディアはmicroSDカードを採用

J4はバッテリーとメディア、両方とも底面からの交換となる。こちらも記録メディアはmicroSDカードだ

J4はバッテリーとメディア、両方とも底面からの交換となる。こちらも記録メディアはmicroSDカードだ

 撮像素子にAF用の位相差検出センサーを埋め込んだ「アドバンストハイブリッドAF」は、位相差AFとコントラストAF用の測距ポイントがそれぞれ105点と171点に増え、画面内の広範囲をカバー。AF動作も高速化されている。AFが追従したままでも秒間20コマの連写が行なえるのも魅力の1つだ。

V3の背面液晶はチルト機構を採用。上方向に約170度、下には約87度ほど傾けることができる

V3の背面液晶はチルト機構を採用。上方向に約170度、下には約87度ほど傾けることができる

さらにV3にはアクセサリーポートがあり、外部ストロボやEVFの装着が可能だ

さらにV3にはアクセサリーポートがあり、外部ストロボやEVFの装着が可能だ

V3はシャッターボタンの手前側や前面パネルにもコマンドダイヤルがある。背面のダイヤルと合わせて操作性がいい

V3はシャッターボタンの手前側や前面パネルにもコマンドダイヤルがある。背面のダイヤルと合わせて操作性がいい

モードダイヤルにあるカメラに「C」マークがクリエイティブモード。エフェクト系の機能を呼び出し可能。クリエイティブリングもここから選択する

モードダイヤルにあるカメラに「C」マークがクリエイティブモード。エフェクト系の機能を呼び出し可能。クリエイティブリングもここから選択する

リングを回すと色合いが変化していくのを画面で確認できる

 ともに新機能として追加されたのが「クリエイティブリング」という撮影モード。液晶画面の中央にリングが表示され、直接画面に触れてリングを回すか、インターフェースの「ロータリーマルチセレクター」を回すことで画質調整を行なう。色合いや彩度、明るさ、ホワイトバランス、発色が派手になったりクロスプロセスに切り替わったりするので、任意の場所で回転を止めて撮影すれば思いがけない効果の写真を簡単に撮れるようになる。

 同じような結果を得られる機能はほかのデジカメにも多く搭載されているが、機能をある程度理解してからそのモードを選択して使わなければならない製品が多い。しかし、このクリエイティブリングならば複数のエフェクト系の機能を1つの機能として順番に見ながら確認できるので、取りあえずモードを切り替えて回してみるだけで面白い写真が撮れるようになる。

 ほかにも背面液晶のタッチパネル化や無線LAN対応なども共通している。

 共通の機能は多いため、得られる撮影結果はほぼ同じになると思われるが、撮るまでの使い勝手の面では結構な差がある。

 V3にはシャッタースピードや絞り値を変更できるコマンドダイヤルが2つ、設定項目を自由に割り当て可能なファンクションボタンも3つあり、マニュアル設定がしやすい。調整にも使用可能なので細かい画作りに役立つ。

 素の状態ではコンデジライクなスタイルのV3だが、オプションでEVFとグリップが用意され、この2つを装着することで一眼レフライクな外観と操作性にすることが可能だ。

V3の撮影サンプル。10-30mm/F3.5-5.6 30mm側で撮影。プログラムオートで絞りは開放のF5.6になっている。ISO感度が800まで上がっているのでノイズが出はじめているが、若干ザラツキ感がある程度で、ほとんど気にならない。センサーサイズが1型といえども近接撮影すれば背景は目一杯ボケるし、絞りが開放ならばピントの合う範囲、被写界深度も浅い

同じくV3で撮影。10-30mm/F3.5-5.6 望遠側よりも少しだけ広角側にズームしている。プログラムオートで撮影し、ISO感度は800まで上がっているが、絞り値はF8.0になっている。わずか1段分絞られているだけだが、被写界深度は花1つ分をカバーできるぐらい深くなっている。シャープネスは高くディテールの再現性もいい

同じくV3で撮影。10-30mm/F3.5-5.6 望遠側よりも少しだけ広角側にズームしている。プログラムオートで撮影し、ISO感度は800まで上がっているが、絞り値はF8.0になっている。わずか1段分絞られているだけだが、被写界深度は花1つ分をカバーできるぐらい深くなっている。シャープネスは高くディテールの再現性もいい

J4の撮影サンプル。10-30mm/F3.5-5.6の広角側でプログラムオートで撮影。感度は最低値のISO 160、絞りはF6.3になっている。遠景の解像力はかなり高く階調も広い。ミラーレス機としてはセンサーサイズが小さめではあるが、性能はもっと大きなセンサーを採用するミラーレス機にも負けない

J4の撮影サンプル。10-30mm/F3.5-5.6の広角側でプログラムオートで撮影。感度は最低値のISO 160、絞りはF6.3になっている。遠景の解像力はかなり高く階調も広い。ミラーレス機としてはセンサーサイズが小さめではあるが、性能はもっと大きなセンサーを採用するミラーレス機にも負けない

同じくJ4の撮影サンプル。10-30mm/F3.5-5.6の望遠側でプログラムオートで撮影。ISO感度は800になり、絞りはF5.6だ。感度が上がっているがノイズはあまり気にならず、ディテールの再現とノイズリダクション、シャープネスのバランスがいい

同じくJ4の撮影サンプル。10-30mm/F3.5-5.6の望遠側でプログラムオートで撮影。ISO感度は800になり、絞りはF5.6だ。感度が上がっているがノイズはあまり気にならず、ディテールの再現とノイズリダクション、シャープネスのバランスがいい

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