続いてはMantle対応ゲーム第2弾である「Thief」を使う。このゲームは現在ベータ1.3でMantleに対応しており、起動時の設定画面でAPIの切り替えが可能だ。解像度は4K、画質は最も重い「Very High」に設定。ゲーム内蔵のベンチマークモードを使い、3回計測して最低fpsが最も高くなったものを採用した。
今回Thiefで採用した画質設定はゲームを起動するだけで4GBのVRAMを一気に消費するというかなりヘビーなテスト。R9 290Xシングル構成ではかなりガクガクするテストだが、R9 295X2では一気にフレームレートが向上した。しかしそれでも落ち込む時は20fps台まで下がるため、まだパワー不足を感じる。
しかしThiefではMantleに切り替えても結果がほとんど変化しなかった。ベータ版ゆえの制限や、単純にCrossFireXのプロファイルがない(ただしCCCの設定でプロファイルがなくてもCrossFireX有効化のチェックは入っている)等の原因が考えられるが、ベータがとれた段階でもういちど検証してみたいものだ。
最後にMantle対応の新エンジン「Nitrous」を採用した「Star Swarm Stress Test」を使ってみる。画質はデフォルトの「Extreme」、「Follow」モードで計測し、平均fpsだけを比較する。こちらもDirectXとMantleで比較した。解像度は変更していないが、フルHD相当の解像度で描画される。
こちらのテストでは、R9 295X2を含めたデュアルGPU環境はシングルGPU環境に対し、まったく優位性を示せていない。エンジンとCrossFireXの相性が悪いせいと考えられるが、Mantleの性能を上手く使えるプログラムであったとしても、デュアルGPUを上手く扱えることとは全く別物、ということが分かる結果となった。
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