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東芝8インチWindowsタブレットレビュー 第4回

dynabook VT484が8インチタブレットである所以

Windows 8.1と8インチタブレットの可能性

2014年03月10日 11時00分更新

文● 塩田紳二

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センサーを搭載しているタブレットとそうでないタブレットには大きな違いがある

 もう1つタブレットにとって重要なことがある。それは、各種のセンサーやカメラの搭載だ。外出先で利用し、手に持って使うタブレットは、このセンサーで環境や自身の位置、姿勢などを取り込むことができる。画面を横向きにすれば、自動的に表示が回転し、周囲が明るくなれば、自動的にバックライト輝度を上げる。Windowsには、センサーを扱う仕組みが導入されており、こうしたセンサーの情報はアプリケーションからも利用可能だ。

タブレットに重要な、各種センサーやカメラの搭載。VT484は約200万画素(前面)と、約800万画素(背面)のウェブカメラを内蔵している

 また、GPSなどの位置を取得するセンサーに対しては、「ローケーション」APIが用意され、総合的に現在位置の推測が可能になっている。これを利用すれば地図に現在位置が表示できる。電子的な地図は、以前よりあったが、現在位置を表示する機能がなければ、紙の地図を単に電子化しただけに過ぎない。強いて言えば、紙の本と電子書籍のような関係でしかない。しかし、自分の位置を認識することができる地図は、ナビゲーションが可能になり、さらに地域に関連するリアルタイムの情報の取得も可能だ。「地図」というアプリケーションは、GPSと組み合わされることで、静的な「コンテンツ」から動的な「アプリケーション」になれる。

 dynabook tab VT484のように、センサーを搭載しているタブレットとそうでないタブレットには大きな違いがある。Windowsは、8.0で本格的に「タッチ」のみの操作に対応した。マイクロソフトは、従来との互換性を保ちつつ、新たにモダンUI環境を組み込むことで、タッチだけで操作できるオペレーティングシステムになったわけだ。8.1は、その改良版の第一弾でしかないが、8.0の大きな問題点のいくつかを1年という短期間で解決した。そして8.1では、推奨の液晶のサイズが下がり、dynabook tab VT484のような8インチサイズへの対応を果たした。8インチサイズのタブレットは、8.1で初めて可能になった製品クラスだ。

 dynabook tab VT484は、8インチクラスのタブレットとしては、標準的な機能に加え、前述のようにセンサー類を搭載、さらに、独自アプリなどを搭載して使い勝手の向上を図っている。同じプロセッサを使うPCは、どこの製品も基本スペックは同一だ。ハードウェアとしての差別化点は、デザインやちょっとした配慮の部分にある。dynabook tab VT484では、コネクタやボタン類は本体の左側と上部に集中しており、前面、背面のカメラの位置なども、縦置き、横置きを配慮したものになっている。

8インチのタブレットはおそらく毎日持ち歩くことになる。様々な条件を考慮してタブレットを選ぶべきだ

 さまざまなタブレットが市場にはある。コストを優先したものもあれば、dynabook tab VT484のように使い勝手を向上させようとした製品もある。どのタブレットを選ぶかは個人の好みではあるが、8インチクラスのタブレットを購入すれば、おそらく毎日持ち歩くことになるだろう。こうしたとき、使い勝手に配慮されたタブレットとそうでないタブレットでは、使った時の「ストレス」に違いが出てくる。毎日使うものは、ちょっとした不満が日々積み重なっていきやがてストレスを感じるようになることが少なくない。さまざまな条件を考慮して、自分にあったタブレットを選ぶべきだろう。

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