Windows 7でも8でも、Windowsユーザーが頻繁に利用するのがタスクバーだろう。使い方にもよるが、日常的に利用するアプリケーションが多くないのであれば、タスクバーにアイコンを登録しておけば起動が簡単になる。特にWindows 7以降、タスクバーは便利になった。そこで、今回はWindows 7でも8でも可能なタスクバーのカスタマイズを紹介しよう。
まずはタスクバーの基本設定
タスクバーのカスタマイズの基本は、タスクバーのプロパティにある。Windows 7では「タスクバーと[スタート]メニュー」、Windows 8では「タスクバーとナビゲーション」と名前は多少変わったが、ここが基本的なカスタマイズを行なう場所になる。
デザインは少々違うが、このプロパティのダイアログにある「タスクバー」タブの設定内容は、Windows 7でもWindows 8でも同じだ。Windows 8には、7やVistaにあったエアロがなくなったため、もともとエアロとはなんの関係もなかった「エアロピーク」は単なる設定項目に変わった。
エアロピークとは、画面右下のタスクバー端の領域にマウスを持ってくると、ウィンドウがすべて透明化される機能だ。エアロピークはオン/オフが設定可能だが、Windows 7ではデフォルトでオン、Windows 8ではデフォルトでオフになっている。さらにこの部分を左クリックすれば、ウィンドウがすべて最小化される。
画面右下でウィンドウが
透明化するまでの時間を短くする
このエアロピークだが、マウスカーソルを置いた直後ではなく、0.5秒後にウィンドウが消える。これは偶然にマウスカーソルをその場所に持っていった場合に、ウィンドウが消えることがないように、という配慮と思われる。しかし、こんなところにマウスカーソルを置くことはエアロピーク以外にはまずありえないと考えるユーザーであれば、この遅延をゼロに設定するといいだろう。
設定はレジストリで行なう。下のリストのように、「DesktopLivePreviewHoverTime」というDWord値に0を設定すれば、遅延がゼロになる。なお、デフォルト値は500で、0.5秒である。逆に簡単にウィンドウが消えてもらっては困るという場合には、ここに1000(1秒)程度の値を設定すればいいだろう。1秒は短すぎる気がするかもしれないが、実際にはかなり長く感じる。
マウスカーソルを右下に持ってきてから
画面が透明化するまでの時間を変更する設定
キー:HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
名前:DesktopLivePreviewHoverTime
タイプ:DWORD(32ビット)値
データ:整数値、ミリ秒で遅延時間を設定(0:最短、500(10進数):デフォルト、1000(10進数):1秒)
注意するのは、レジストリを設定したら、いったんログオフするか再起動してExplorerを起動しなおすことである。そうしないと設定が有効にならないことがある。画面右下の日時表示の隣にマウスカーソルを置いて、ウィンドウが透明表示になればOKだ。
Windows 8では、画面の右下近辺から外側へマウスカーソルをはみ出させるとチャームバーが表示される。そのままなら、エアロピークの動作には特に問題はない。チャームヒント(背景が透明な状態のチャームバー)に触らないようにマウスカーソルを動かせば、透明なチャームバーのままで消えてしまう。
なお、設定としては、「タスクバーとナビゲーション」の「ナビゲーション」タブで「右上隅をポイントしたときにチャームを表示する」をオン/オフすることで、画面右上からマウスカーソルが外にはみ出した場合のチャームヒントの表示の有無を変更できるが、右下からはみ出した場合「だけ」チャームヒントをオフにする方法はない。右上、右下ともにチャームヒントの表示をオフにするには、下のレジストリ設定を行う。
チャームヒントを出なくするための設定
キー:HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\ImmersiveShell\EdgeUI
名前:DisableCharmsHint
タイプ:DWORD(32ビット)値
データ:1(チャームヒントが出なくなる)、0(チャームヒントが出るようになる)
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