シンプルかつ洗練されたデザインも魅力
そして、デザインへのこだわりも実にきめ細かいものとなっている。細いベゼルのデザインは薄型テレビのトレンドだが、画面の上下を金属パネルとし、左右はブラックで引き締めたデザインはより洗練されている。
金属パネルのシルバーの色は一見すると同じイメージなのだが、XL9と比べるとやや輝きに差がある。XL9がより白に近いのに対し、XL10は金属の地色に近い落ち着いたトーンになっている。派手さを抑えたというよりも質感が高まった印象だ。
行き届いた心配りに頭が下がるのがスタンド部分。スタンドは左右広めの間隔で独立した脚部で支えるデザインとなった(80V型を除く)。実は後ろ側でアーチ状に連結されたスタンドなのだが、従来よりも画面のガタ付きも減り安定した設置ができるようになっている。
配色も面白い。画面上下のメタル部分はマットなヘアライン仕上げで外光や画面の光を反射しにくくなっているのだが、スタンドだけは艶やかな光沢仕上げだ。
指出:「スタンドの光沢仕上げは設置するラックなどの模様を反射し、スムーズに溶け込むように狙ったものです。こうすることで、スタンドの存在感を消しテレビ画面が浮いているような印象になります」
それでいて、スタンドの上側の面だけは梨地仕上げになっている。これはテレビ画面の光を反射してしまわないようにする配慮。すっきりとした軽快感のあるスタンドだが、面ごとに仕上げを変えるといった手間まで加え、インテリアと調和しやすいデザインを追求しているのだ。このあたりのきめ細かな作りも、店頭でぜひ確認してほしい。
4K相当ができるなら8K相当も不可能じゃない!?
今後も楽しみなクアトロン プロ
4Kテレビの登場でその魅力を打ち出しにくいフルHDテレビだが、それでも実際の売り上げはその多くを占めている。そうした難しい状況の中で、XL10は独自の位置づけを見いだし、魅力ある製品になっていると感じる。
実際問題として最高の画質を求める人でなければ、画質的な実力は4Kに迫るものがあり、4K入力対応も含めてこれから先も安心して使える将来性もある。4K時代のためのフルHDテレビのひとつのスタイルだろう。
最後にもうちょっと先の展望にも触れたい。東京オリンピック開催が決まった2020年には8K放送を前倒しで実施するという展開もあるが、4Kテレビが登場したばかりなのに8Kテレビの時代が来るのか、といぶかしむ人は少なくないはず。そもそも8Kパネルが現実的な価格で発売できるのかはかなり難しいだろう。
4Kのクアトロン化ができれば8K相当が実現できるということになる。今後の進化に期待したい。
8K解像度や最大22.2chのマルチチャンネル音声といった超弩級スペックのスーパーハイビジョンだが、22.2chサラウンドは実際のところ7.1ch~9.1chの実スピーカーとバーチャル再生技術を組み合わせて実現する方法が検討されている。8K表示も少なくとも初期の家庭用ではシャープのクアトロン プロのような8K相当の表示機器が受け持つことになりそう。
そこまで考えると、かなり未来を先取りした技術であることがわかる。正直なところ、フルHDテレビにこんな進化の可能性が残されていたことにはかなり驚かされた。
フルHDだが実力は4K対応。そんな新世代のフルHDテレビ、XL10シリーズは年末のテレビ市場における大注目モデルと言っていいだろう。
AQUOS クアトロン プロ XL10のスペシャルサイトが開設!
AQUOS クアトロン プロ XL10の仕組みを理解するのがなかなか難しい……という方はぜひ、本日(11月22日)に公開されたAQUOS クアトロン プロ XL10スペシャルサイト をご確認いただきたい。
今話題のライブパフォーマンスユニット「enra」が、AQUOS クアトロン プロの「4原色技術」による豊かな色表現力を、赤、緑、青、黄で構成された鮮やかなパフォーマンスでアピールしている。
加えて、超解像 分割駆動エンジンの緻密な描写力や、低反射で高いコンストラストを実現したモスアイパネル、クリアで迫力のある5スピーカー、映像品質の高さを保証するTHX認証、洗練されたアルミフレームのデザインの特徴などを、わかりやすくパフォーマンスで紹介する。
なお、enraは映像クリエイターのハナブサ ノブユキ氏が2012年から主宰するパフォーマンスユニット。今年の3月にIOC招致委員をねぎらう内閣総理大臣主催の晩餐会でもトリを務め、好評を博した。
このプロモーション映像は、ウェブサイトのほか店頭や東京駅に設置されているデジタルサイネージでも放映されるので、ぜひ確認してほしい。