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T教授の「戦略的衝動買い」 第257回

バッテリー内蔵SHOT NOTEカバー「BATERIO」を衝動買い!

2013年08月21日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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ちょっと微妙なバッテリー容量

今や、USBモバイルバッテリーはほぼユーザーの第一番目の希望を叶えるには十分なほどの種類がラインアップされている

今や、USBモバイルバッテリーはほぼユーザーの第一番目の希望を叶えるには十分なほどの種類がラインアップされている

750~1000mAhでよければケーブル込みで50g前後、1000円台からある

750~1000mAhでよければケーブル込みで50g前後、1000円台からある

 さて、もう一方のウリであるバッテリー関係はどうだろうか? 前述したが、仕様的にはほぼMiLi Power Notebookと同様だ。しかし、現時点で2400mAhのバッテリーは決して余裕のある容量サイズではない。

持ち歩きで250gまで許容できるなら、すでに10000~13000mAhは普通の容量だ

持ち歩きで250gまで許容できるなら、すでに10000~13000mAhは普通の容量だ

 ユーザーが超軽量のUSBモバイルバッテリーを望むなら、今ならケーブル込みでも50gを切った商品がある(750~1000mAh)。あえて250gまでの携帯重量を許せるなら、BATERIOの4倍以上の10000~13000mAhのUSBモバイルバッテリーが一般的だ。

 BATERIOに推奨の厚さ8mmのA5版SHOT NOTEとiPhone 5用の純正Lightningケーブルを収納して実測してみたら、なんと495gにもなった。

BATERIOは一番薄いSHOT NOTEとLightningケーブルを含めると500g近い

BATERIOは一番薄いSHOT NOTEとLightningケーブルを含めると500g近い

 500g近い総重量をどう判断するかはユーザーの目的次第だろう。バッテリーにフォーカスするなら2400mAhで10000mAhのUSBモバイルバッテリーの2倍以上の重さのあるBATERIOは分が悪く、ノートにウェイトを置くかならその選択の自由度が気にかかる。

 そして、改めてBATERIOのブローシャーやパッケージを見て、重要なメッセージを見落としていたことに気がついた。

 BATERIOのキーワードは「いつものノートにバッテリーをプラス」というメッセージなのだが、ここで言う“いつものノート”というのは、ユーザーが使用している不特定のノートを指すのではなく、キングジムの「A5版SHOT NOTE無線綴じタイプ」のNo.9142モデルだけを指すという理解が必要だったようだ。

ケーブルやプラグを工夫するとさまざまな機器に対して2台同時給電も可能だが、容量は2400mAhしかないので、いわゆる、そういうユーザーは想定顧客ではないだろう

ケーブルやプラグを工夫するとさまざまな機器に対して2台同時給電も可能だが、容量は2400mAhしかないので、いわゆる、そういうユーザーは想定顧客ではないだろう

 筆者のように、デジタルペン専用のリングノートを収納して、ペンと同時にモバイルWi-Fiルーターも出先で充電したいとか考えるユーザーは、BATERIOの想定ユーザーとしては極めて例外的なユーザーなのだろう。

もう少し“ゆるい”仕様の製品がよさそう

 筆者は大きく勘違いしていたが、BATERIOはiPhone 5やAndroid系スマホを1台だけ使い、SHOT NOTEをメイン使っている真面目なSHOT NOTEユーザーだけのために“バッテリーをプラス”したノートカバーなのだ。

 BATERIOは極めて面白い商品だが、USBモバイルバッテリーを商品の中心に据えたオリジナルメーカーと、自社のノートを商品の中心に置いた国内文具メーカーの姿勢の違いも興味深い。

 今後“BATERIO II”を予定されているなら、使途にもう少し幅をもたせたゆるい仕様の商品が出てくると面白いとは思うのだが、そこはバッテリー機能を中心に据えたオリジナルの海外版に期待するほうが正しいのかもしれない。

■関連サイト

T教授

今回の衝動買い

アイテム:BATERIO

価格:三省堂(神保町)にて6825円で購入


T教授

 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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