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Windows 7からXPにダウングレードしたPCの再移行も短時間で

東芝子会社がWindows XP→7/8移行支援サービスを提供

2013年07月23日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 東芝とグループ子会社の東芝情報機器(TIE)は7月22日、TIEが4月から提供を開始した「Windows XP移行サービス」の記者説明会を開催した。来年(2014年)4月のXPサポート終了を控え、企業向けWindows 7/8搭載PCの販売強化にもつなげる。

 TIEのXP移行サービスは、企業内PCをWindows XPからWindows 7/8に移行する際に発生するユーザーデータや設定の移行作業を支援するサービス。Windows標準のデータ移行ツール「Windows転送ツール」にTIEの独自開発ツールを組み合わせ、作業時間を大幅に短縮する。

 同サービスには、新規導入されたWindows 7/8 PCへの移行を対象とする「リプレース支援サービス」と、Windows XPから7へアップグレードするPCを対象とする「アップグレードサービス」の2種類がラインアップされている。後者は主として、Windows 7をXPにダウングレードして利用してきたPCが対象。またツールのみを購入して管理者自身が作業することも可能。

 両サービスとも「Internet Explorer」のお気に入りや設定(プロキシ、クッキーなど)、「Microsoft Outlook」のデータ(メール、カレンダー、アドレス帳)、デスクトップ(ショートカット、ファイルなど)、「My Documents」フォルダを移行する。

 リプレース支援サービスでは、旧PCと新PCをクロスケーブルで直結し、Windows転送ツールを使って移行データを転送する。転送前後の各種設定変更をTIEの独自ツールで自動化するため、同社によれば1PCあたりの作業時間が「84分短縮される」という。

 税込価格は、TIEによるオンサイト作業の場合が1台あたり1万500円、ツールのみ提供(顧客作業)の場合は1台あたり4725円(いずれも100台以上の場合)。

リプレース支援サービスは、独自ツールにより移行作業を自動化、時間を短縮する

 アップグレードサービスでは、自動ツールを使って空き領域(20GB以上必要)にWindows 7をインストールし、起動設定(ブートローダ)を書き換える処理を行う。外部メディアやファイルサーバーへユーザー領域のバックアップ/リストアを行う必要がないため、1PCあたり約1時間以内に終了するとしている。また、XP領域をそのまま残すため、万が一不具合があった場合にはXP環境を復元することも可能。

アップグレードサービスは、XP領域を残したまま空き領域にWindows 7をインストールする

 Windows 7はマスターイメージからインストールするため、特定のアプリケーションや最新のアップデート(パッチ)をインストール済みの状態でセットアップすることができる。また複数のマスターイメージを用意することで、PC機種が混在する環境にも対応する。

 税込価格は、TIEのオンサイト作業の場合は別途見積もり、ツールのみ提供(顧客作業)の場合は1台あたり7350円から(100台以上、単一マスターイメージの場合)。

クライアント50台の場合の各サービス料金イメージ

 TIE 取締役 カスタマサポート事業統括 カスタマサポート第一事業部長の柏田真吾氏は、「企業向けの新しいWindows 7/8端末を発表するタイミングで、安心して移行していただけるように」あらためてサービス発表を行ったと述べた。なお、すでに同サービスは「20~30台から数千台まで」の規模で採用事例があるという。

 また東芝デジタルプロダクツ&サービス社 デジタルプロダクツ&サービス 第一事業部国内マーケティング部 部長の守屋文彦氏は、「(PCの)B2C市場が頭打ちとなる一方で、B2B市場はXPサポート終了や景況感改善が要因となって加速している。今後、グローバルでB2Bに力を入れていこうとしている」と提供の背景を説明した。

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