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山谷剛史の「アジアIT小話」 ― 第45回

サポート終了でも中国人がXPを使い続ける理由

2013年04月16日 12時00分更新

文● 山谷剛史

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 Windows XPおよびMicrosoft Office 2003、Internet Explorer 6のサポート終了まで残り1年を切った。

 海賊版天国とも揶揄される中国では、さぞや最新のWindows 8が普及しているだろうと思うかもしれない。IDC Japanの調査では、日本では3分の1がWindows XPを搭載しているというが、中国CNZZの調査では中国でのWindows XPの使用率は3分の2にも及ぶとか。

 実は中国は世界で屈指のWindows XP利用率が高い国であり、また屈指のInternet Explorer 6の利用率が高い国である。

中国のWindows XPユーザーは玄人が多い

2013年3月の中国OSシェア 2013年3月の中国のウェブブラウザーシェア
2013年3月の中国OSシェア2013年3月の中国のウェブブラウザーシェア

 3分の1と2ではボリュームは随分と異なるが、「Windows XPを使い続けている人が多い」という意味では、日本も中国も同じだ。Windows XPにまつわる内情は日本と中国で状況が似ていると思いきやこれが全然違う。

 日本では、とりあえずメールしてネットができて、オフィスソフトが動いてプリンターが繋がればいいという、どちらかというとあまりパソコンに関心がない人がWindows XPを今も使い続けているのではないか。

 中国では、今でこそノートPCユーザーばかり見かけるが、多くのユーザーが男女問わず最初は自作PCを購入し、ソフトも自分でインストールした。

 だから中国のPCビギナーレベルは、日本でいうビギナーレベルよりも高い。マイクロソフトは日本のサイトでは「サポート終了のお知らせ」(http://www.microsoft.com/ja-jp/windows/lifecycle/xp_eos.aspx)のページをアップしたが、中国のサイトでは同様のサイトは用意していないことも、ビギナーのレベルがまったく異なるという事情ゆえだろう。

使い勝手の観点で新しいOSはいらない!?

 ネット論壇をみても、日本ではWindows XPのサポート終了の話題でそれなりに盛り上がっていたのに対し、中国ではほとんど話題にもならなければ、関心がないのかメディアの食いつきも悪い。

 「あらゆるソフトが無料」という環境で育った彼らは、例えばPhotoshopよりも美顔修正に特化した中国発のフリーウェアのフォトレタッチソフトを選ぶように、「定価の高い方」「いいブランドの方」ではなく、「自分たちにとって本当に使いやすい方」を選び、Windows VistaもWindows 7もWindows 8も切り捨てた。

 最新版のWindowsの代わりに各種パッチやユーティリティソフトがインストール済みで、かつマルウェアが仕込まれた海賊版Windows XPを利用し続けた。現在はWindows XP 2013というバージョンの海賊版が勝手にリリースされている。

IE6は中国だけで使われているIE6は中国だけで使われている

 また「軽いのがベスト」という理由をひとつに挙げ、ウェブブラウザーもサポート終了となるのInternet Explorer 6が世界でも中国だけ人気という統計結果が出ている。

 もっとも、その理由はアジアで人気のChromeが中国では利用できなくなることもある(詳しくは「黒歴史となるか? 中国でGoogleが受けた仕打ち」を参照)。

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